小説 シニフィエ
Brain B.
第1話
少女が目を開けると・・・“見知らぬ天井”があった。
少女の容姿は、高校生ぐらいだった。
彼女は、何もない部屋の中央で仰向けに寝かされていた。
少女は、軽いうめき声を上げる。
それは、自分が”生きている”ということを確認する儀式のようなものだった。
次に少女は、自分の身体の自由が確保されていることを確認していく。
右手・・・うごく。
左手・・・うごく。
右足・・・うごく。
左足・・・うごく。
そして、少女の首・・・うごいた。
特に問題なさそうだと判断した少女は立ち上がる。
そして、軽く一息つく。
今、少女がいる部屋は、家具一つない6畳程度の広さのものだった。
部屋の扉は開いていた。
少女は、周囲を警戒しながらゆっくりと部屋から出る。
すると、目の前に流し台があり、右手にはお風呂場らしきところ、左手奥には階段が見えた。
どちらに向かおうか少し考えた少女だったが、光を強く感じた左の方へ向かうことにした。
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