「幻想ファンタジー」を含む小説

吸血鬼セシルと人狼ルクジムは、世界の構造を揺るがす「三つの封印」を巡り、異能者を兵器化する秘密結社《オルド・アーク》に立ち向かう。 封印を開く鍵は、ルクジムの血に宿る“神の残響”…

白一色の世界で童女は迷い込んだ生き物を元の世界へ送り返す。 有と無の釣り合いを保つその世界では、彼女の存在だけが色を持つ。 ある日白い地面に倒れている一人の男を見つけ、童女は…

「百鬼行列」 　毎年十月、新月の夜に催される祭りでは、参加者は皆揃いの鬼面を着けて歩く。それが習わしである。 　凛藤あおいもまた鬼に扮し、幼馴染・三谷町猫の手を引いて行き交う“鬼…

荒野に蔓延る死から逃れるために作られた、ねじれた街。 その街で自分自身を失ってしまうと、異形の姿になり果てる。 そんな街へやってきた帽子の〈旅人〉は、記憶を盗んだ犯人を捜しにやっ…

現代を舞台にした、人外視点の心理幻想ファンタジー。 感情も、生き方も、出産さえ管理された世界で、 誰も不安にならず、誰も疑問を抱かない。 そんな社会の中で、 「嘘」をついてし…

幼少期、ボクの全てだったヒーローが居た。 それがフィクションであることは十分過ぎるぐらい分かっている。そんな今でさえ、ボクは彼を思い続けている。 ある時期において、彼は現実以上に…

夜のすきまに落ちた夢の断片、 言葉にならなかった感情の火花、 そっと誰かに届けたかった想い―― 本詩集は、そんな目に見えない心の星座をたどる、幻想詩の航路図です。 「夢の修理屋…

小さな本棚に、小さな物語が少しずつ増えていきます。 気が向いたら、覗いてみてください。 毎日22時更新予定。

夢もうつつも入り混じった幻想掌編集です。和風・東洋風のお話が多いです。

魔法使いの奴隷だった69番ことロックは主人に売り飛ばされた移動中、何らかの原因でとある国に放り出されてしまう。 その国は八百万という自然崇拝に加えて、古来よりフィクション問わず物…

一人の娘が昔を顧みる。幼いころ、ある女人から渡された、世にも美しい玉のことを。 それは燃ゆる「どこか」を映す玉だった。 紅蓮の光景に魅入られた幼子は、夢中になり、執着し、そして。…

怪しげな紳士に促されてエミル少年はドアの鍵穴から中を覗き、夢のような庭を目にする。

　　地図から消えた村。 　　そこは、異世界へとつながる“時の裂け目”だった―― 　昭和初期、一人の青年が引き起こした惨劇によって、村は地図から姿を消した。 　村の名は「平坂村」…

「なあ知ってるか、心臓の取り出し方」 三学期最初の朝だった。転校生の市川知佳は、通学路で拾ったりんごに導かれるようにして、学校の屋上に足を踏み入れる。 そこで待っていたのは、…

草原の村ラコリスに生きる、平凡な「ぼく」ことシャハルディル。奇妙な宗教観を受け入れ、『神様』をつくる「ぼく」と村に、ある日大きな変化が訪れる。

大切な人との記憶は、ゆくべき僕の道となる。

詩と物語のあわいを旅する 8歳の少年の目で森と夜と命の記憶を辿ります。 月明かりと風の音、動物や見えないもの、消えゆく者の声… 僕にとって書くことは命を捧げること。 誰か…

閉塞の夜に現れた、言葉にならない呼び声の物語。

国が勃興し、文明が沸き踊る激動の時代。彼女は確かに、その時代を命がけで生きた。 まだ十七歳を迎えていない彼女が、この旅の中で辛く、悲しく、そして少しだけ幸せな日々を送れたのは …