「メルヘン「」を含む小説

童話を好き勝手に改造して生まれたのは私的で詩的ななにかしら。 さて。人魚は何を望むのかしらん？

あるところの公営広場に、幸福の王という銅像が建っていました。 その銅像には心がありました。 彼の心は、人々が愛され、幸福であるかにだけ関心がありました。 自分のことは何一つ知りま…

「お見かけしないお顔ですが、どちらかお探しですか」 　男は一瞬ぽかんとした後、少し恥ずかしそうな笑みを浮かべた。 「いやなに、風を追っているだけでして」 　夏の日の夕方に出会っ…

　図書館の主、謎かけめいた言葉を好んで使う名も無き紳士、〈マスター〉は人間のように振る舞えるが、人間ではない怪異な存在。 　そんなマスターを支えるのは、同じく名も無き壮麗の〈助手…

どこかの世界の、いつかの時代の、いなかの国の、ちいさな村の物語。 きっと遠い遠い見果てぬ世界の中心あたりでは、世界を滅ぼさんとする魔王と、英雄の血を引く勇者の戦いとかが繰り広げら…

1000字ほどのダーク・メルヘンです。 あらすじ無しでお読みいただいた方が面白いかと。

これは幸せなお姫様が、幸せとは何なのかについて悩むことから始まる童話です。 結末は……どうか、ご自分の目で読んでいただけると嬉しいです。

ここではないどこか、いまではないいつか。 二本足であるく彼らが、のんびりと今を生きる物語。

ある地方の小学校で、2人の生徒が行方不明となる。 警察は行方を捜索するも、手掛かりは乏しく時間だけが過ぎてゆく。 その2人の生徒のクラスメートらに、不可思議な出来事が次々と起きて…