「見えず」を含む小説

『なあ、お前もそう思うだろ？』 俺は目の前の魔王に話しかけた。 すると、魔王は何やらブツブツとつぶやくのを止め、こちらに顔を向けてきた。その表情は笑っているのか悲しんでいるのか…

「私は、あなたのいる地球とは別の世界を管理する女神です。そして今貴方がいる場所はその世界へと繋がる門のある場所です」 一瞬彼女の言った意味がわからずに首を傾げてしまう俺を見てさら…

練習２。５時間。

　幼い頃からヒーローに強い憧れを漠然と抱いてきた山本ミドリ。 　彼はある日突然電車の爆発事件に巻き込まれると、その正義感故に爆発の起きた車両へと足を向けてしまう。燃え盛る炎の中で…

言葉のナイフが見えたら、世界はどうなると思う？

性癖：卑屈に見えてやたら強情な頭のねじの飛んだ女 性癖：格下だと思っていた相手にうろたえる 性癖：小説から文字をいっぱい削る

どこにでもいる普通の大学生である桜葉　翔太（18歳）はコンビニに行った帰りに突如足元に現れた底の見えない穴に落ちてしまう。当然の出来事に恐怖から気を失ってしまう。目を覚ますと住宅…

　ある夏の日。『僕』――柚木始の母が死んだ。 　事故でも、ましてや事件でもない。寿命を全うした死だった。 　遺品整理をしていた時に、ふと見かけた、大きな大きな金魚鉢。 　埃を被っ…

国民の大半が変身能力を持つ世界。そんな者たちを魔法少女、魔法少年と呼ぶ国・ワームウッド王国。 そんな世界に転生した元魔法少女のサフラ・アマランス。 前世では世界を救う運命を担っ…

　いつも駅入り口の柱に向かって寄り掛かる駅員がいる。 　柱の方を見つめているからか顔は見えないが、何故か周りの人はその人に対して話しかけたりはしない。それは恐ろしいからかそれとも…

　――瞼を閉じた時、何か奇妙なものが見えたことはないだろうか？

まあまあ、こんな所じゃなんだし場所移そうか。

老人施設の厨房で働いているはづきは、帽子とマスクで目元しか見えていない。だから、すっぴんで出勤するのが当たり前になっていた。 だが、化粧をしなくなったのにはもう一つの理由があって…

見えなくても、星はそこにある。

　美貌の青年ヴァンパイア×可愛いけど男前な画学生。 　月明かりの下で遭遇した金髪碧眼の美青年に襲われた“おれ”は首筋を咬まれて愕然とした。 相手はヴァンパイアだった。その夜から…

アナウンス部から社会部へ異動となった鬼怒川結実は、部長の雪川雪乃から世間を騒がせている強盗殺人の取材を命じられる。 見様見真似で取材をする中、鬼怒川は真相に辿り着く。

妖魔が横行していた戦国時代、大名たちは挙って、妖魔と契約を交わし、終わりの見えない争いが続いていた。時の大名、今川義元は、妖魔の大軍を率いて、京へ向けて出陣した。道すがら、その土…