「受け取るな」を含む小説

藤原孝之は、足早に時計店へと向かっていた。 それは注文していた時計を受け取るため。 何故ならその時計は幸せを呼び込んでくれるはずだから。 とある恋人たちを描いた掌編です。 以前…

大学生の隼人は、死の床にある祖母からペンダントとともに「夢の森のパーティを訪ねろ」との遺言を受け取る。その遺言に従って始まった彼の不思議な世界への訪問譚。

　長らく入院生活を送っていた遠和はようやく病気も治り、高校へ編入する。時同じくして、夜見ヶ岡市では異常な頻度で殺人事件や失踪事件が発生するようになっていた。 　ある日、遠和は奇妙…

論戦に勝つことで、何らかの真理が樹立された例は、いまだかつて無い。 そんなことを信じているのは、子供だけだ。 エミール＝オーギュスト・シャルティエ 他の人間を殺してでも叶えた…

　昔懐かしい赤い丸ポストを自宅の玄関先に置き、その隣につくねんと座っている一人のお爺さん。ポストを目にした通行人が、投函する代わりにお爺さんに手紙を託して行きますが……。 　会…

主人公は今の科学社会に飽きを感じていた。同窓会の最中に娘からの出生前診断結果を聞く。その報せはとても残酷なものだった。悲しみにくれていたとき友人から過去の自分からの手紙を受け取る…

夜空に光る星が落ちたとき、地上のいのちもひとつ消える。 地上へと落ちた星は、星詠みの巫女によって見つけられ、星拾い人によって探し出し、遺された人のもとへと届けられる。 当代の…

この世界に突如現れた、超人的な能力を持ち、人間性を欠片も感じさせることのない子供たち。彼らはリトルプレイヤーと呼ばれた。 その者に両親を奪われた青年・フラウは、リトルプレイヤー…