島田紳助が追い落とされて後、今田耕司が継いだバラエティー番組には凋落著しいものが多いな、と密かに感じている今日この頃。その1つは「深良い話」です。大した内容ではなくても、ゲスト達は何を忖度しているのか、"良い話"方向にレバーを押し倒す。あの番組で紹介される話よりは遥かに深良いエピソードが宝珠の様に綴られています。(7つはキリスト教の原罪に依拠? 原罪とは無関係の内容ですが…)
その7つのエピソードも然る事ながら、エピローグの後の"後書きの手紙"の章が秀逸です。でも、インチキして最初に読んだらダメですよ。全く楽しめませんから。
大きく言えば、私は作者と同世代。本作品の主人公の気持ちが能く判る世代です。そんな事もあって、頷く事しきりです。
でも、"後書きの手紙"の解説みたいには感じなかったなぁ。それに触発されての行動とは思えない。確かにキッカケにはなったかもしれません。出直しの効かない年齢になると、さっさと幕引きしようか…?、と(深刻にではないけど)考える時は有りますから。
短編にはMAX2つが信条ですが、星3つ付けました。
ところで、作者の別作「六季」も読みました。短めの長編ですが、奥の深い童話のよう。閲覧者には、こちらも、お勧めです。