秀逸なレビューをカクヨム運営が選出して紹介する「これは読みたくなる! カクヨム名レビュー発掘会」。今回は運営が大好きな“カクヨムオンリー”タグのついた作品のgoodレビューをご紹介します。カクヨムでしか読むことのできない作品、それでいて良作を発見すると、もう飛び跳ねたいくらいにワクワクしちゃいますよね!ご紹介するレビューからは、そんなワクワクした気持ちまで伝わってきて、作品を読まずにはいられない気分にさせてくれます。
幅広いジャンルを読みたいのに、つい同じ傾向の作品ばかり読んでしまう……という方には、普段の作品検索方法を変える手段としても、カクヨムオンリータグでの検索をおすすめします。あなたのお気に入り作品が見つかるはず!

ピックアップ

ファンタジー好きの関心を惹く設定がいっぱい

  • ★★★ Excellent!!!

 結ばれる人とは運命の赤い糸で繋がっている。
 そんなロマンチックなお話がありますが、この作品では、生まれた時に握りしめている竜のウロコが赤い糸の役割を果たしています。この設定一つだけでも、この作品を追いかける魅力があります。

 だって生まれた時から運命の伴侶が決まってるんですよ?
 誰だって見てみたいと思うのではないかなぁ?

 四竜族とそれらを統べる世界竜。
 世界竜の再臨を望む四竜族。
 この作品でも竜の力は強大です。
 その竜族が主人公をサポートしてくれる。

 バビル二世の誕生を待ち続けた三つのしもべ……とは性格が違うけれど、世界竜を長年待ち望んでいた四竜族という設定と重ねることもでき、個人的な思い出を刺激して面白く感じました。

 他にも面白い設定がいくつかありますが、それは読者に見つけて楽しんでいただきたい。

 ロマンチックな王道ファンタジーをお望みの読者に最適な作品。
 更新が楽しみです。 

苛烈な運命に翻弄されながらも懸命に抗う人々の生き様が、鮮やかに躍動する

  • ★★★ Excellent!!!

この物語を読んでいる途中で、ふと頭に浮かんだ言葉がありました。それは、光が様々に入り乱れ、美しい輝きを放つさまを表す、陸離という言葉です。
中世の時代のひとつの国を中心に、過酷な運命に翻弄される登場人物たちの生きる姿や願い、愛憎が錯雑し、ぶつかりあい、新たな奔流となる様子はまさに、この陸離、だと感じました。

重層的な構造に華やかな彩りを添えるのが、個性豊かで魅力的な登場人物たちです。
この国では忌むべき存在である双子として生まれた王女や、反対に尊い存在の半陰陽であるが故にそれをひた隠しにしなければならない貴族の嫡子、力を求める者たちが欲してやまない能力を持つその親友、さらには野心的で女好きな王子などなど、数奇な運命を背負った人物たちが織り成す人間模様が、物語を彩り豊かに盛り立てていました。

そしてもうひとつ忘れてはならないのは、あるときは地図や歴史を俯瞰し、そしてまたあるときは登場人物のひとりに寄りそい、さらあるときは主観を交えて登場人物の行動を説明してくれる、語り手である「筆者」さんの存在です。
親しみやすく軽妙に、また格調高く神妙に紡がれる変幻自在な言葉が、現実と虚構の、現在と過去の境界を曖昧にして、気づけば物語の深奥へと誘われていました。

どなたでも楽しめる作品だと思いますが、特に大作ファンタジーが好きな方は、間違いなく夢中になれるはずです。

これが工業系男子高校生の日常……!!

  • ★★★ Excellent!!!

ラブはない。ロマンなどかけらもない。というかまず常識が通用しない。
ここは男子高校生たちを囲う監獄……ハイティーンの少年たちに苛酷な生活を要求する働く工業マンを生産する場所……
――と書くとなんだか重々しいドラマみたいですが、抱腹絶倒のコメディです。
えっ、工業高校ってそんなことするの!?の連続!
でも何となく想像できるところもあって、男子高校生という生き物は普遍的なものかもしれないと思ったりなどもする。
嘘です、ロマンはあります。他の誰が何と言おうとこれは青春です。ラブはないかもしれないけど、ロマンはあるのです。たぶん。
今のところの私のオススメは外国人観光客を案内するエピソードです。工業はあんまり関係ないですが、工業高校のプライドはかかっているとみた。いい男だよ、あんたたちは。

これは今読まなきゃダメなやつ!これが今のアメリカ!

  • ★★★ Excellent!!!

この作者様の書かれるエッセイが、私は大好きです。
エッ、これとこれを混ぜちゃうの??っていう組み合わせもなんのその。
軽妙なリズムと、ちょうどいいところで挟まれる笑いで、見事にミックスしていきます。
今作のエッセイのテーマは、アメリカ!
移住先となったバージニア州の暮らしを、大阪出身の作者の「笑い」と混ぜることで、私たちに親しみやすく加工されたアメリカの今を感じさせてもらえます。
フロリダ州の高校の発砲事件、医療制度、スーパーボウル…。
今知りたいこと、今知っておくべきことが詰まっています。

1話から最新話まで「エッ、マジで?」「…ええなあ…LOVE…」「あぁぁぁ…」と、驚き、にやにやして、衝撃を受けて、ドキドキ、ハラハラしっぱなし。
もしもアメリカで暮らしたらこんな感じなのかなと、疑似体験させていただきました。

とにかく!これは読んだほうがいい。
最後にもう一回言います。今読んだほうがいいエッセイです。
ブラボー!

竜魔神姫VS下町精肉店の揚げたてメンチカツ! ファイッ!

  • ★★★ Excellent!!!

魔界から人類を滅ぼしにやってきた、圧倒的そんざいの竜魔神姫ヴァルアリス。

そんな彼女の前に立ちはだかるのは、人類の精鋭でもなければ、米国の大統領でも無い。


下町精肉店の揚げたてメンチカツ……。


いや、なんでよ。と思う方は読もう! 
とにかく、そういうことになっているから! 読もう!
たのしいから、絶対。

そんなわけで「あっとうてきじゃないか、日本食(我が軍)は」
という台詞をはきたくなるほどに、現在の戦況は我々に有利です。

よかった、人類は救われた。

ありがとう『ミートたけざわ』
ありがとう『武沢富彦』
かわいいよ『竜魔神姫ヴァルアリス』

歴史に糊塗された妖怪譚

  • ★★★ Excellent!!!

入念な下調べに裏打ちされた妖怪譚である。
歴史に明るい著者の独壇場でもあろうが、当時の世相が美事に反映されており、時代小説としての一面も垣間見える。

以前伺った際、
「短編の習作として書いているので100話で必ず完結させる」というお言葉を頂戴した。
なるほど、不気味で不条理(なにせ妖怪のことだから)な語りは短く、小気味よい。
さて、100話で完結するという。
であるならば、著者の「妖怪の選択」に着目したい。
なにせ厳選された100体。
メジャーからマイナーまでより取り見取り。
必ず推しの妖怪が見つかることだろう。

この変態ピエロめえ!

  • ★★★ Excellent!!!

主人公がゲスでわりと悪党だったりするが、わりとチートで無敵。でも異世界に仕官されるほどではない。そんな主人公の妹は家事を完璧に熟す可憐で愛らしい子だが、兄はニヒルでシニカルに妹を溺愛している……わりには友人(?)のピエロが妹を変態チックに触りまくっても激怒はしない程度には物分かりが良い。ただし遠慮ないストレートパンチが飛ぶのだが。
コミカルなノリに隠れてはいるが非情に非常な世界。ハードボイルド的な思想で構成されるセンスとダークファンタジー的存在戦闘シーンがちりばめられている。何よりも主人公そのものがミスキャスト的設定なのに、ちゃんと主人公している可笑しさがこの物語の味になっている。不思議な読後感の逸品です。

ひとたび読めば、惹き込まれる。

  • ★★★ Excellent!!!

主人公が、立ち寄ったコンビニで、店員である一人の少女と出会うところから、物語は始まります。

彼女のネームプレートに、なぜか貼られている『120円』の値札。
120円という値段の意味や、彼女と主人公の関係などは、物語を読み進めていくと見えてきます。

魅力的な登場人物たちは生き生きとしていて、随所にちりばめられた秀逸なネタは読者をクスッと笑わせます。
青春の日常の中に、各々の想いが見え隠れして、話の展開に惹き込まれます。

読了後、登場人物が自分の記憶の中で生きているかのような、不思議な感覚を味わえました。
是非多くの方におすすめしたい作品です。

これでいいのだ!これがいいのだ!

  • ★★★ Excellent!!!

私は桜雪さんのエッセイの大ファンの一人です。
桜雪さんのエッセイのなにがいいか?
全部いいです。
世の中へのちょっとした嘆き、理不尽なことへの怒り、そういったものがトホホな笑いにかわり、軽妙な文章に紡がれていきます。
しかも今回は物言わぬが、いつもそばにいてくれるネコたちが登場です。
このネコ相手にぼやきつつ、このネコそのものにじゃれつかれながら、なんとも微笑ましい話(苦労話も多いです)が続いていきます。
エッセイの面白みというのはやはり作者の人柄、そして考え方が大きいと思います。桜雪さんいい人なんです。
そんな桜雪さんとネコたちのあたたかな世界を楽しんでいただきたいです。
ということでぜひ読んでみてください!面白いです。

まさしく「新感覚」という言葉がぴったりの作品だ!

  • ★★ Very Good!!

 サブカルチャーと語られるオタク文化の中にも、主流(メインカルチャー)と傍流(サブカルチャー)が存在すると思う。それは「流行り」や「売れ筋」といった言葉で語ることはできないものだ。

 この作品は、まさに主流と傍流を合わせ持った作品と言えるのではないだろうか? 「ロボット」という熱血要素——王道を辿りつつ、「男の娘」や「動画配信者」という若者に人気のある文化——現代日本のサブカルチャーをとりいれた世界観。ジェンダー問題さえも乗り越えて、さまざまなキャラクターが映える展開!

 これらが合わさっているから「読んでいて楽しい作品」になっているのだと思う。例えば、主人公たるマリカは「可愛い」とも思えるし、「熱い! 男を見せた‼︎」と思える。可愛い所では「男の娘の面白さ」を垣間見られるし、熱い所では「ロボット物の主人公らしさ」を実感できる。こういうある種のギャップがあって、それが調和していて、納得させられる。だから面白い。新感覚だ。

 戦闘回を見ても、日常回を見ても、キャラクターを見ても、ロボを見ても、どの観点で見ても「楽しい」のである。読んで良かった。そう思えた。

 さあ、ロボット好きも、男の娘好きも、ラッキースケベ好きも、集うが良い!

結婚情報誌を買うその前に、お勧めしたい物語

  • ★★★ Excellent!!!

男と女。
同棲をして同じ時間を過ごしてきたはずの二人が、結婚という節目を迎えるに当たり、自らの心を探っていく。
愛はある。ただ、結婚というものは、愛しているだけじゃできないんだ。
物語りは、始まりで告げられる「彼女」の存在が明らかになったところから、主人公由麻の心を描いていきます。
心の動きを、情景描写とがとてもマッチして描かれており、物語を深く掘り下げていく感じがします。
淡々と語られるペースは、時間の流れを表し、流されるままに暮らしていた二人を感じさせてくれました。
結婚とは何か。
まだ、物語は途中ですが、それを考えさせてくれる物語だと思います。
題名もあるのでしょうが、読んでいる間中、目の前に小さな泡が次々と現れては消えていく不思議な感じがしていました。それは、主人公の持つ気持ちが、しっかりと文章にのって語りかけてくれているからかもしれません。
今後、どのようにつづられていくのた、とても楽しみな物語です。