あなたの知っている“お仕事”の世界を物語にしてみませんか?
210 作品
このたびは、角川文庫「働くヒト」小説コンテストにたくさんのご応募をいただき、誠にありがとうございました。文庫編集部の編集者がみなで手分けして、一作一作、しっかり拝読しました。一次、二次と選考を進めるなかで、多くの魅力的な作品が見つかり、議論を尽くして、大賞1作、優秀賞1作を選ばせていただきました。選に漏れた作品のなかにも、キャラクターやエピソード、心理描写や会話などにキラリと光る評価ポイントを備えた作品がいくつもありました。
結果的に、作品世界のディテールやオリジナリティとなる「お仕事」の部分と、登場人物たちの成長や変化といった「普遍」とのバランスに秀でていた2作が受賞に至りました。まずは受賞作をよい本に仕上げ、一人でも多くの方に読んでもらえるよう努力してまいります。そこでしっかり成果を挙げ、再びこうした機会を得られますことを願っています。受賞作が刊行された際には、応援のほどよろしくお願いいたします。
角川文庫統括編集長 吉良浩一
この度は「働くヒト」小説コンテストに沢山のご応募をいただき、誠にありがとうございました。角川文庫がカクヨムと組んでの初めての試みでしたが、想像以上に多種多様な「お仕事」を題材にした小説が集まり、選考に関わった編集部員一同、とても嬉しく読ませていただきました。「仕事」というものに対して、それぞれ工夫を凝らしたアプローチがなされていて、お仕事小説の面白さや奥深さを改めて感じさせられました。
大賞は、水族館のイルカショーを題材にとった作品で、仕事を通じて主人公が人生を賭けられるものを見つけ、情熱を傾けていく姿に心を打たれました。優秀賞は広告会社を舞台にした作品で、リアリティあるエピソードを重ね、息苦しいほどの緊迫感を持って進行する物語に引き込まれました。両作品の雰囲気や切り口は全く異なりますが、どちらも生きていく上で切って離せない「お仕事」の苦楽やその魅力が存分に描かれており、エンタテインメント作品として読ませるものに仕上がっていました。今回惜しくも受賞には至らなかった作品にもそれぞれの美点があり、選考会でも様々な議論が飛び交ったのですが、総合的なバランスに優れていた2作が選ばれることとなりました。
改めて、応募くださった皆様、また読者選考に参加してコンテストを盛り上げてくださった皆様に心より御礼申し上げます。受賞作がどのような本となって角川文庫より刊行されるのか、ぜひ楽しみにご注目ください!(I)
このたびは「働くヒト」小説コンテストに、沢山のご応募をいただきまして、誠にありがとうございました。角川文庫というレーベルが初めてカクヨムの小説コンテストに参入するにあたり、応募テーマを「お仕事小説」に絞ったことで、果たして応募はどれくらい来るのか、また、どんな作品が届くのかなど、期待と不安が入り混じった気持ちで待ち侘びていました。しかし、いざ応募された作品をみると、とてもバラエティとオリジナリティに富んだ良作に溢れ、当初の心配は杞憂に終わりました。
そのなかでも、大賞と優秀賞に選ばれた2作は、「お仕事小説」としての圧倒的なリアリティと、エンターテインメント小説としてのリーダビリティを兼ね備えており、角川文庫として売り出すことの最終的な本の“カタチ”が想像できる作品でした。この2作が、どのようなカバーや帯をつけられて、完成された文庫本として刊行されるのか、ぜひご期待ください。
改めてこのたびはどうもありがとうございました。本コンテストに関わってくださったすべての方々に御礼申し上げます。(T)
水産業と観光で栄える海鳴市。就職浪人1年目の蒼衣の元に、思いがけずその求人は舞い込んだ。
ドルフィントレーナー。泳げる仕事なら長続きするかもと、軽い気持ちで面接に臨んだ蒼衣だったが--
気位高い高性能無職《ハイスペックニート》が、1頭のイルカと出会い「仕事」の意味を見つけていく。
水しぶきの舞う真夏。働きながらだって青春できる。暑い夏にこそ読んで欲しい青色の物語。
20XX年の夏。
24時間の物語。
広告代理店の新入社員である松山はとあるプロジェクトの5度目のプレゼンに臨み、
クライアントから解決不可能と思えるオーダーを突きつけられる。
24時間後の再プレゼンに向けて、松山は東京のど真ん中を走り続ける。
ごくありふれた日常、ごくありふれた地獄、ごくありふれた希望の物語。
「この仕事がおもしろい! 「働くヒト」小説コンテスト」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております
講評