不穏 な感覚を持て余しながら、徐々に苛立ち と 不安 とを増大させる。 そこから急転直下の 恐慌。更なる 絶望 と 無力感 は読み終えた後にまで付き纏う。何の変哲も無い日常を得体の知れないモノへと塗り替える。 不安 を、常に携帯させられる 恐怖。まさに読者心理を巧みに不安へと落とし込む手腕には舌を巻く。地方都市の、深夜のコンビニ。個人経営なのか、見た事も聞いた事もないその店の不気味な店員。客らしき姿は何処にもない。 幾ら後悔しても、最早。
コンビニエンスストアという方式が日本に生まれて、もう半世紀になるそうです。社会の流動化とともに、長きにわたるデフレも手伝い、いまや至るところに存在するこの小さな空間、もはや社会インフラとして定着しました。一方で、その業務は多種多様となり、「バイトでも出来る」から高度な技術とノウハウとが求められるようになり、その裏側ではチェーン間の熾烈な競争が繰り広げられ……。その様は、古い闇が駆逐された社会のはざまに点在する、LEDに白く照らされた未知の闇なのかもしれません。本作は、その恐怖を浮かびあがらせた一幕です。
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