痛みを伴いながら瘡蓋を剥がした結果得たものとは

インタビューする人物ごとにそれぞれの主観が強烈に描かれた今作。しかしこれらはバラバラの意見を集めているようで、実はインタビュアー自身に対しては実に的確に、紡ぐように、また抉るようにして描こうとし、インタビュアー自身もこれに突き動かされるように思考をよぎなくされ、終盤ではそれが一気に加速する。
またここでは強烈なキャラクターばかりが登場するが、逆にそれほどの強さがない限りこの瘡蓋を剥がすには至れなかったのはないか、とも思う。
その難易度がわかりやすく表れているのは4話のメモであり、この作品の中で最も怖かった部分でもあるように感じた。

その他のおすすめレビュー

かくぞうさんの他のおすすめレビュー83