インタビューインテグラ

作者 ポンチャックマスター後藤

誰かの言葉が掘り起こす、置き去りにしてきたはずの真実

  • ★★★ Excellent!!!

なによりもまず感じたのは「言葉のリアル」。
ある事件の現場にいた人たちへのインタビューを書き起こした体で物語が構成されてるんですけど、このインタビュイー(インタビューされる人)の言葉がふらふら迷ったり私情で歪められたりしながら、それでも少しずつ、ひとつの事件を浮き彫りにしていく……
いわゆる“一方的な意見”が語られていくリアルと、それらが縒りあわされることで垣間見える真実。

このふたつが「迫り来る怖さ」を演出するわけです。

うん、これだけでも充分に怖いミステリなんですが、インタビューを続ける中で、さらに浮き上がってくるんです。
この物語の視点主であるインタビュアーの姿が。
詳しくは本編を読んでいただきたいところですが、インタビューって図式が壊れる瞬間——背中ぞくぞくっとしますよ!

言葉しかない物語が醸し出すリアルな怖さ。できれば明るいところで読みましょう。

(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=髙橋 剛)

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その他のおすすめレビュー

★★★ Excellent!!!

 いつもレビューを書く時は他人に薦めたくて書くのですが、僕は本作を誰彼かまわず薦める気にはなれません。だけどこの衝撃と読後感を自分一人の中に留めておく気にもなれません。なので最初に忠告します。覚悟の… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

先のレビューでも語られているとおり、インタビュー形式のみで物語が紡がれる異色な作品。
ある事件の真相に迫ろうとした犯人の友人が、関係者に一人ずつ話を聞きに行くというものです。

地の文がなく、さらに… 続きを読む

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