喪失と再生の優しい物語 とにかくすばらしい物語

とても優しい物語です。絶望の底に沈む主人公の悲しみが、かすかな光とともにゆっくりと癒されていく。そんなイメージでしょうか。でも悲しみが完全に消えることはないのも事実、悲しみを消したくない思いも事実、そういった感情をまとめて救い出してくれる素晴らしい物語でした。
もちろん文章も構成もいうことなしにうまい。安心して物語世界に引き込まれます。だからこそエンディング後の読後感もとても良いものだったと思います。
わたしの脳内ではエンディングにピノキオの「星に願いを」が流れてきました。

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