このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(102文字)
ごく短い作品ですが、中身はたっぷり濃密な恐怖を隠し持っています。怖気のたつような物語は、最後の一言によってパラダイムが代わります。とてつもない勢いで読み手は作品世界に巻き込まれてしまうんです。この恐怖を味わってください……。
正直、主人公はこのあとはどうなってしまうんだろうと考えると怖いです。短いながらも、怖さが伝わる文章力で、しっかりと読者を惹きつける魅力的な作品でした。
本作はとても短い作品です。つまり早く読める。この特性が作品の質を高めているのです。手早いテンポ。端的な言葉。明瞭な筋立て。あっという間に飲み終える速度感。特に。〝ためしに二、三歩入ってみることにしました。〟 ここからの一文。〝あっというまに路地の奥まで入り込んでしまいました。〟この文章。縮められた。時間と距離。それで────怖いことが起きている。そのことに気がついたときには、もうおしまい。ぜんぶおしまいなのです。
あなたは、助けますか?
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