概要
真実を知りたければ、このえんぴつをオススメします。
部屋に入った男性が彼女に渡したプレゼントはえんぴつだった。ネットで購入したそうだが、いったい何のために? 彼女を恐怖に陥れるえんぴつにまつわるショートショートです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!真実は誰かの武器になる
彼女が手渡されたのは、黒いえんぴつ。
贈った彼は、自分への手紙を書いて欲しいと言う。
〝どんなに文章が下手な人間でも素晴らしい文章が書けるようになる、魔法のえんぴつなんだ〟
言われたとおりに、手紙を書き始めた彼女に起きた事とは?
わずか879文字。
抽象化された状況で進行する会話劇です。
彼、彼女、えんぴつ、手紙。
この四つの要素だけで構成された物語です。
────もうスゴイ。
そして迎える結末もまた、劇的です。
わずか879文字。
必要十分な要素だけに絞り込まれた物語は、読む者各々の視点によって恐怖や疑念、痛快さが立ち現れることでしょう。
余白を想像することにより本作は、現代…続きを読む - ★★★ Excellent!!!嘘を暴く魔法の筆記具が導く、予想外の結末と痛烈な余韻。
『謝らないえんぴつ』レビュー
── 嘘を赦さぬのは人か、道具か ──
レビュアー:ひまえび
千文字足らずの短編ながら、深くえぐってくるような後味を残す作品だった。
物語の主役は人間ではない。いや、確かに人間が登場する。だが、真に物語を動かすのは一つの文房具──「魔法のえんぴつ」である。この道具の設定が抜群に良い。誰でも美しい文章が書けるが、心の奥底にある真実を勝手に吐き出してしまうという代物。言葉にできなかった感情、隠していた過去、取り繕った善意。そういったものを、ためらいなく、淡々と暴き出す。
ある意味でこれは、現代社会における「正直さ」の寓話かもしれない。SNSやチャットで「盛られ…続きを読む