これはホラーではありません。静かで、凄絶で、美しく、すべてが“喰らう”という行為に還元されていく、一種の神話再構築です。「鬼=人の悪意」「喰う=この世から消す」という見立てがあまりにも鋭利で、その上で語られる少女の独白は、まるで哲学の講義のようでもあり、哀しい独唱のようでもあり……。終盤、残された“彼女の瞳”が溶けゆく描写には、呪いにも近い静かな美しさがありました。必読です。
作者の筆力で、あっという間にその世界に惹きずり込まれます。サイコでもホラーでも探偵でも、そのようにカテゴリとして捉えて読むと間違えます。これは良き読書体験になります。ご一読を
サイコミステリーとして話しが進むのか、ホラーミステリーと話しが進むのか先が気になるお話の作りになってます。『鬼』や『妖怪』等の単語や仏教等の説明もある為、読む読者は、これが人外物の話なのかそれとも『私』が起こしたサイコ物なのか考えさせられるのもミステリー要素として楽しめる内容です
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