執筆者の心への応援歌に胸を打たれました。
冒頭三話のアジテーションに度肝を抜かれ、そのまま去っていくとしたら、あなたはそのあとに用意された有用情報とカタルシスを手にすることができない。心構えとしてのアジを胸に納めつつ、作者と共に目黒川を下れば、臨場感たっぷりの疑似体験を堪能することができる。東京湾に辿りついたときの達成感たるや!心を無にし、リセットするやり方を手にしたあなたは、きっと未来の捉え方が違ってくることだろう。
著者の方は演劇界隈で20年弱やっているそう。その先輩から厳しくも暖かい創作論をタダで読める。ペンを持った時点で創作者であれば、口笛を吹いた時やピアノを適当に弾いた瞬間から皆、創作者なのだ。私は著者より少し下。でも執筆に悩んでいた時に読んでよかった。
もっと見る