第18話
「俺を愛してって言ったのに、俺が守ってあげたのに、何でこの男のところに行こうとしたの?」
「……っ、ちが、私は…」
「行くなって言ったのに、何で俺を信じなかったの?」
微笑んでいるのに、目が笑っていない。
どうにか視線を逸らしたくても、彼の狂気に囚われた体は身動き一つ出来なかった。
瞳の奥にある、仄暗い病的なまでの執着。
その闇に意識ごと呑み込まれそうになる。
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