Nagashi-Somen

かつて、これほどまでにNagashi-Somenに熱い思いを叩きつけた物語があるだろうか？

そもそもなんでローマ字なのか？
助成金を使った町おこしのイベント？

いやでもなんか凄い伝統行事っぽいし。

あるいは伝統行事だけど、時代に合わせて名前を変えたとか。
だとしたら、なんという貪欲さ。時代に飲み込まれるのではなく、飲み込まんとするその気概。
そうめんだけに。

ともあれですよ。

夏の風物詩、日本の伝統。
青春。
世代間の戦い。
敗北からの再起。

数々の熱い要素が凝縮された、この小説。
是非お楽しみ下さい。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（226文字）

流しそうめんがこんなことになるとは思わなかった。そんな流しそうめんに、ある不本意な体験をした女子高生が挑む。彼女は終われなかったのだ。彼女の挑戦は実を結ぶのか？

読んでいる途中から場面の映像が目の前に浮かびます。読者の五感に訴える文章で、臨場感たっぷりです。

さいかわ賞でいつも賞を獲得されている、常連しぇもんご様。
今回の「夏」テーマ、真面目楽しい😆青春の水飛沫を持ってこられたのですね！

まるで実在するかのような、Nagashi-Somenグランプリ。細かすぎる描写に、普段読書をしない私は「うおおお」となりました（笑）
ツボに入った方は、ニヤニヤしながら絶対読んじゃうヤツですね。

この作品を書くにあたって、作者のしぇもんご様、ノートにイラストを描いているんじゃ無いかな。ペーパークラフトみたいに、Nagashiのミニチュア版作って執筆されているんじゃないかな😂と思ってしまいました。
……それくらい本当に、描写がすごいです。

淡い恋愛ドラマも合…続きを読む

Nagashi-Somenグランプリ、通称N-1。まるでこの言葉が広辞苑に載る勢いを感じるような――そんな熱い戦いが繰り広げられます。
ただそうめんを流すだけではありません。
見せ方、掴み方、ウケの狙い方。どれを取っても一級品。
冗談抜きにしてこの小説スゴくないですか？（語彙力）
あふれる想像力はどこから生まれ、どこへ向かうのか――物語の新たな価値を生み出す力の源泉を感じます。
ここでまた新たなしぇもんごファンが生まれますね。
私ですか？　
もちろんファンです！

皆さん知っていますか？　
流しそうめんって胸を熱くさせることができるんです。実は甲子園と並ぶ青春(あおはる)には欠かせない一大イベントなんです。

えっふざけてるんじゃないかって？

いえいえ何を仰るやら。
私は至極真面目な話をしています。

要は、この物語を書いた作者様は、摩訶不思議な出来事すら面白に変化させる魔法の手の持ち主なのだということです。

百聞は一見にしかず。

私のグダグダをこれ以上読むより、まずはこの物語を読んでみてください。夏にぴったりの作品です。

皆さんも、流しそうめんの涼風をその身に纏ってみませんか？