最終話 男女の友情証明(触れ合い修行)について結論を出してみた
「えへへ。よ~ぅちゃん」
「お膝にお邪魔します」
「おっ、分かってるね洋ちゃん。そうそう。有紗ちゃんが近づいてきたらまずナデナデだよね」
「反対側の手、有紗ちゃんに頂戴」
「なんか握手一つでドキマギしていた頃が懐かしいね」
「洋ちゃんはもう私のものだからね」
「私も……洋ちゃんのものだよ?」
「好きなように触っていいんだよ?」
「あはは。それは付き合う前からだったか」
「……ね。いつから私のこと気になってたの?」
「ふぇぇ!? 中学に入った頃辺りから!? 4年以上前じゃん!」
「えっ? 私はいつから好きだったのかって? んふふ~、いつだろうねぇ~?」
「でも思い返せば私達変なことやっていたよね」
「両思いだったのに友情証明やっていたなんて……本当バカみたい」
「でも、悪いことばかりじゃなかったかな」
「だって友情証明のおかげで私達触れ合うことができるようになったんだし」
「私ね、自分でもびっくりするくらい洋ちゃんと触れ合うことにハマっていたの」
「一人で居るとき、洋ちゃんの温もりが恋しくなることもあったんだぞ?」
「今日も家に帰ったら寂しくてどうにかなっちゃいそう」
「だ~か~ら~! おらぁ! 充電させろ~!」
「ぬふふ。急に抱き着かれてびっくりした? このドキドキはビックリからなのかな?」
「ビックリ以外の意味でもドキドキしてくれると嬉しいな」
瞳を閉じて、唇を突き出してくる。
俺は静かに自分の唇を重ねた。
「ドキドキが加速したね。この音聞くの大好き」
「もう一回チュウすればもっと加速することを知っているのだ~。えいっ!」
今まで一番長いキス。
そして今までなかった口内へ侵入される柔らかい感触。
舌が触れ合った瞬間、オーバーヒートしたように心音が跳ね上がった。
「や、ややややばいやばいやばい!」
「エッチすぎて心臓どうにかなっちゃいそう! いや、なっちゃってる!」
「ほら、ちょっと触ってみて!」
興奮気味に俺の手を取って胸に押し当ててくる。
先ほどの舌とは別の柔らかさが俺の手のひらに広がっている。
「ね!? ね!? どうかな!?」
「小さい? 何を言って……」
「……ぇ? ぁ……ぁ……!?」
自分の胸に触れている俺の手にようやく気付いた様子の有紗。
その心音は急激に加速していた。
「これで勝ったと思うなよぉぉぉぉぉぉっ!」
翌日の放課後。
俺と有紗は教壇の前に並び立つ。
「宣言します! 男女の友情なんて存在しません!」
「ぜ~ったい何らかの下心があります!」
「嘘だと思うんなら、私たちの前で友情証明やってみやがれ!」
「絶対、ぜーったい! ドキドキしちゃうんだから!」
「以上! 有紗と洋ちゃんの証明結果でした!」
ー完ー
異性に慣れる為に美少女幼馴染と触れ合う練習を始めたのだが 思った以上に甘々だった件 ~きみとの”触れ合い修行な”癒しのひととき~ にぃ @niy2222
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