異性に慣れる為に美少女幼馴染と触れ合う練習を始めたのだが 思った以上に甘々だった件 ~きみとの”触れ合い修行な”癒しのひととき~
第12話 クラスメイトの前で男女の友情(告白)を証明したら両思いが発覚した
第12話 クラスメイトの前で男女の友情(告白)を証明したら両思いが発覚した
翌日の放課後。
俺と有紗は教壇の前に並び立つ。
「今日の私達は一味違うんだから! みんな~! みてろよー!」
俺と有紗は向かい合う。
「~~~~っ!」
何もしていないのに頬を赤く染める有紗。
「(や、やばいっ! 昨日のキッスが頭をよぎって……まともに顔が見られない!」
「(あっ、洋ちゃんが頭触ってきた。んにゃ~。やっぱり気持ち良いよぉ)」
「(ほ、ほっぺ触ってきた。昨日も不意に触られたけど、手つきが優しすぎて何度やられてもにやけそうになるよぉ~!)」
「(で、でも我慢できたぞ。今までで一番いい流れだ! 後は私が触り返して洋ちゃんが無反応なら友情証明完了になるよね)」
「(ま、まずは私もほっぺさわっちゃる!)」
「(おっ、ちゃんと無反応じゃん。修行の成果出ているね。じゃ、じゃあ次は耳とか触っちゃおうかな)」
「(洋ちゃん。すごい。全然照れてない。コイツ耐性付くの早いからなぁ)」
「(じゃ、じゃあ、唇とか……なぞってみようかな)」
「(……う、うそ? 全然無反応だ。もしかしてポーカーフェイスじゃなくて、本当に何とも思ってないの?)」
「(なんか……なんか……)」
「……グスッ!」
なぜか有紗の瞳に涙が浮かんでいる。
「……グスッ……ふえ~ん! 洋ちゃんが……洋ちゃんが……私のこと飽きたんだ~!」
「ドキドキしているの私だけじゃん! 触られて嬉しいの私だけじゃん! 洋ちゃんの……バカっ!」
「男女の友情証明とかもうどうでもいい! もうやらない! こんな気持ちになるんだったら……やるんじゃなかったよ!」
「うわ~~~ん!」
涙を散らしながら座り込む有紗。
俺は両腕で有紗の身体を包み込む。
「ぐすっ……今さらハグしてきても……遅いよ……」
「洋ちゃんが昨日よりドキドキしてないのわかるもん」
「もう私と触れ合っても洋ちゃんは……洋ちゃんは——むぐっ!?」
「~~~~~~っ!?」
「ぷはぁ! い、いいいいい、いきなり何!?」
「なんで急にキスしてきたの!?」
「は、ははは、恥ずかしい!?」
「洋ちゃんのバ——えっ?」
有紗の耳を俺の胸に押し付ける。
「洋ちゃんの心臓……す、すごくドキドキしてる! 昨日よりドキドキしてる!」
「わ、私と、キス、したから、だよね?」
「う、嬉しいけど、でもどうせすぐ耐性つくんでしょ! 次にチュウしたらどうせ——むぐぐっ!?」
「ぷはぁぁ! キスする前になんか言ってよ!? こ、こっちにも心の準備というものが……!」
「……って、アレ? よ、洋ちゃんのドキドキがさっきより高鳴ってない?」
「1回目の時より、ドキドキしてくれているの?」
「……嬉しい」
「嬉しい!!」
「私、もっと洋ちゃんをドキドキさせたい。もっと触れたいし、触れてほしい!」
「……こんなお願いするの……洋ちゃんにだけなんだからね!」
「大好きっ!!」
「あっ……抱き返してくれた……これは両思いってことでいいのかな?」
「えへへ……好き」
俺の胸の中で『幸せ』とつぶやく有紗。
俺も『幸せだよ』と答えを返す。
そして俺たちの様子を見守っているクラスメイト達も幸せそうな表情で——
「あ……」
「あ……あ……」
「うわぁぁぁっ! みんな見ているのまた忘れてた!」
「こ……」
「これで勝ったと思うなよぉぉぉぉぉぉっ!」
俺を引きずりながら凄い勢いで教室を飛び出す有紗。
チラリと覗き見た横顔は幸せ色に染まっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます