概要
あいつらに理解してほしいなんて、これっぽっちも思ってない。
19歳の結月は、いとこの陽太の部屋で暮らしている。ある日、結月はバイト先の同僚・赤木に合コンに誘われて――?
※第七回こむら川小説大賞(https://kakuyomu.jp/user_events/16818093082011920376)に寄せて書きました。お題は「光」です。
※第七回こむら川小説大賞(https://kakuyomu.jp/user_events/16818093082011920376)に寄せて書きました。お題は「光」です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!闇の中に穏やかに差し込む月の光のような
19歳の結月といとこの陽太、「普通ではない」と自ら語る二人の姿を通して描かれるのは、青年期特有の鬱屈した感情と、その先に見える一筋の光です。繊細な筆致で心の奥底を描き出し、読後に映画を観終えたような充実感を与えてくれます。
いとことはいえ成人の恋人ではない男女が一つ屋根の下共同生活を送る状況。自己嫌悪に苛まれる結月の姿と、陽太の距離感は、一見すると独特で特異なものに思えます。しかし、物語が進むにつれ、この二人の関係性や感情の揺れ動きがどれも細やかに、そして普遍的に描かれていることに気付かされます。結月と陽太が抱える「普通ではない」とは、むしろ青年期に多くの人が経験する内面的な葛藤や、不…続きを読む