第2話

『ジョブシステム』・・・自身の潜在能力、行動に応じて体に補正、変化が訪れる神からの贈り物、バベルでモンスターを始めて倒した際自身のジョブカードが手に入る。はじめは皆『登り始めた者スターター』で始まる

 稀にスキルや魔法を持つ者もいる

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 貞逆さださか国立高等学校、征司が通うバベル事変前から設立されており長い歴史をもつ日本で数少ない男子生徒が通える学校だ

征司は朝から憂鬱だった、昨日のバベル探索は限界を感じつつあるも楽しくモンスターと戦え自分の実力を遺憾なく発揮できた、多少のハプニングもあったがそれはそれでいずれ忘れることだろう程度だ

溜息をついている理由は登校中に浴びせられる女性からの視線が不快な事、前世の女性もそういう視線に敏感と言われていたがなるほどこういうことか、しかも今年の貞逆は運悪く卒業により今現在男子生徒は征司しかおらず注目の的だ、じゃあサボるなりすればいいと思うだろうが

前世ではそれなりに真面目だったこともあり征司の中にはその考えがない、オンライン授業もあるということも奨められたが3年間という短い学校生活を自室で過ごすのもなんかいやだ

そういうことでちゃんと学校に通うことを征司は決めていた

校門をくぐると会話しながら靴箱まで向かっていたであろう女子生徒たちは会話をやめ征司を目で追いながらひそひそとまた会話を始める

自分のクラスに入ると先にいた生徒は一斉に征司を見るが見るだけで話しかけようとしない、内心でため息をつきながら窓際一番後ろの自分の席に着こうとするが違和感があった

それは自分の隣に席がある事だった

征司のクラスは征司を含め41人おり必然的に一番後ろは征司だけだった

多少の疑問はありつつも自分の席に座り本を取り出し読む

しばらくすると担任の先生が入ってきてHRを始める


「・・・以上でHRを終えるが、皆が疑問に思っている佐伯君の隣の席だが急ではあるが転校生が来た、来なさい」


 先生がドアに呼びかけると扉が開き、転校生が入ってくる


「はじめまして。桜坂絵梨といいます。よろしくお願いします」


絵梨が自己紹介するとクラスが騒ぎ出す、が征司は昨日助けた奴が来たと驚いていた。どこのラノベだよと内心で突っ込みつつ黙って転校生を見る


「じゃあ桜坂さん、あの男子生徒の佐伯君の隣にあるのがあなたの席です」


「はい」


席に座るために征司に近づいてくる絵梨は征司に目線を送り笑みを浮かべる、周りからは「うらやましい・・・」「変わってくれないかな・・・」などの声がぼそぼそ聞こえてくる中、絵梨は征司の隣の席に座ると声をかけてきた


「昨日ぶりですね、佐伯君」


「ああ」


「佐伯君は私の命の恩人です。何かお礼がしたいのですが」


「別に構わないよ、俺が勝手にやったことだ」


「ですが・・・」


 絵梨が食い下がる中、征司はどうしようか考える、たまたま同じ階層にいて危険な目にあっていた絵梨を助けたそれだけだ


「とりあえず、後にしてくれないか?」


「・・・すみません」


絵梨は周囲を見て気づく、自分達に視線が集まっていることにそして征司に迷惑をかけていることに


「改めて俺の名前は佐伯征司だ。呼び方はなんでもいいよ」


「では征司君と呼ばせてください」


絵梨は嬉しそうに言う、クラスメイトに下の名前で呼ばれるのは初めてだ


「ああ、よろしく。桜坂さん」


「絵梨と呼んでください」


「・・・え?」


「絵梨と呼んでください」


なんでこの子はこんなにグイグイ来るんだ?と征司は困惑するがとりあえず了承することにした


「わ、わかった、よろしくな絵梨」


そう呼ぶと絵梨は嬉しそうに笑う


「はい、よろしくお願いします」


「とりあえず、話は後にしよう。そろそろ授業が始まるしな」


「そうですね。ではまた後で」


なんやかんや放課後、征司と絵梨は学校を出る。下校時も視線を感じるが気にしない


「それでどこで話をしましょうか?」


「そうだな、こういう時はギルドで話そうか」


「ギルド・・・ですか?」


「ああ、あそこなら多少顔が利くから悪いが個室を用意してもらう徒歩でもいいか?」


そう言い征司と絵梨はギルドに向かう、ギルドは学校から徒歩20分程かかるが仕方がないバスの待ち時間や痴女痴漢の女版に遭遇するよりかマシだ

ギルドの前に着くと征司は絵梨を連れて物陰に隠れバッグからあるものを取り出した


「それは一体?」


 征司が取り出したのは黒い狐面だった


「それなりの認識阻害を付与しているからこれをつけている間は俺のことを男だと認識できない」


そういい狐面をつけたの征司、先ほどの説明と違いまだ容姿は男のままだった首を傾げ不意に瞬きをする


「・・・え?」


すると目の前にいたのは征司ではなく狐面で顔を隠し和服を着た征司より身長が低い黒髪ロングの女性が立っていた


「征司君・・・ですよね?」


震える指を目の前の女性に刺しながら問いかける絵梨、それに対して女性は頷く


「ああ、そうだ」


声を聴くが明らかに女性の声をしていた。


「さて呆けてないでいくぞ」


「あ、ああ待ってくださいよ!」


そう言うと征司はギルドへ向かう、今目の前に起きたことに戸惑いつつも絵梨も征司の後を追うようにギルドへ向かって行った



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 ここまで友人に見せた時のQ&A

 Q1:なんで逆転世界なの?

 A1:書いてる通りワイの性癖


 Q 2:配信ものにするの?

 A2:しない多すぎるし差別化を図る


 Q3:掲示板は書く?

 A3:いずれ書くかも?


 Q4:いつ戦うの?

 A4:もうすぐ

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