第11話 まさかの…
放課後になった。
「山下君~!帰ろ~!」
山口さんが俺のクラスまで迎えに来てくれた。それはすごく嬉しいのだが…。
めっっちゃ注目されてるんだが~!!
さっさと行こう…。
「お待たせ。山口さん。帰ろうか」
「うん!帰ろ~!」
学校の外へ出てもめちゃくちゃ視線を感じた。おそらく男子には全然関わらないと噂の山口さんの横に謎の男子がいるからだろう。
…うわ~、居心地悪いな。
「ん?どうしたの?山下君」
「なんでもないよ」
「そっか!」
山口さんは視線など全く気になっていないようだった。
「そういえば山口さんの家って何処らへんななの?」
「ここからしばらく真っ直ぐ歩いて右に曲がって少し歩いた所だよっ!」
「へ~!俺もその道順なんだよね」
「あ!そうなんだっ!じゃあもしかしてご近所さんなのかなっ!?」
「かもしれないね」
そこからしばらく歩き…
「あ、俺の家そこなんだよね」
「え?」
もうすぐ着きそうだったので山口さんにそれを伝えたのだが、山口さんはなぜか目をパチパチしながら驚いた表情を浮かべていた。
「どうかした?」
「…私の家そこなのっ!」
「ん!?」
山口さんの指先を辿っていくと…え?
「お隣さんなの!?」
「そうみたいっ!」
…すごい偶然だな。
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