見たことがないからといって存在を疑ったりしない
- ★★★ Excellent!!!
実際に見たことはなくても、ソレの名前は知っているし特徴だって説明できる。
主人公場合、ペンギンを知っていても見たことはない。
だから、この物語にはペンギンがでてこない。
ペンギンSFアンソロジーの企画からきた自分は、この物語を読んで驚きました。
ペンギンがでてこないのに、ペンギンが作中で重要な役割を果たしているのです。
この発想は非常に面白いです。
「ペンギンSFアンソロジー」の作品を書こうと考えるとき、ほとんどの人はペンギンを登場させる前提で、どんなペンギンを設定しようかと考えるでしょう。
ところがこの作品は、あえてださないことでペンギンにたくしたメッセージを強調しています。
哲学的で、読んだ人の心に響きます。おすすめです。