ぽぅと灯るろうそくの火のような、そんな余韻。
- ★★★ Excellent!!!
ペンギンは大層可愛らしい――
上記一文で始まるこの物語は、作者の方の書くとおり、ペンギン自体出てこない。
どういうことか。
それは実際に読んでもらうこととして。
柔らかな語り口でとうとうと、染みいるように紡がれるお話は、身近な、あるいはちょびっとだけ遠い親戚のようでいて。
心のうちに輪郭をともない、住みつくだろう。
ぽぅと灯る蝋燭の火のような、そんな余韻に今、浸っている。