第四話 超元気お姫様・志龍

今、私は書類作成の途中なんだけど…小さな視線が私を見てきた。そう、姫神家一元気なお姫様が私と遊びがっているのだ。私はそんな愛娘その2(次女)と今現在進行形で遊んでいる。それはもう元気すぎるぐらいに破天荒でお転婆なお姫様だ。


「志龍食べちゃうぞ〜〜」


「きゃっきゃ♪♪」


「がうがう〜〜〜」


「ねーねー」


「ガウちゃんメッだよ」


「がうぅぅ」


私につられてガウは志龍を追いかけたが志龍が姉である莉愛に助けを求めた。莉愛がガウに一喝する。ガウは不満げに唸っていた。まぁガウ…その姿じゃ本当に食べそうだから莉愛に言われても仕方ないかな


「ねえ、ガウ。人型になれるんでしょ?なったらいいんじゃない?」


「…!!」


それを見てた祈織がガウに名案を出した。流石私の奥さん。愛してる。そんなこと思っているとガウは白い光に包まれて見る見る人の姿になっていた…見た目は10歳ぐらいの女の子だ。


「祈織様!こんな感じですか?」


「そうそう!久々にガウのその姿見たわ。かわいい〜♪娘が3人出来たみたい♡」ギュッ


「い、祈織様〜恥ずかしいです…/////龍耶様ぁ〜〜〜〜」


これこれ祈織さん。ガウがあたふたしてますよ。そのぐらいにしてあげてくださいな。そんなガウは私に助けを求めた。しょうがないなぁ…助けてやるか


「ほれ、祈織。そのぐらいにしてあげて。ガウが困ってるわよ」


「え〜〜〜〜もっとガウ愛でたーい」


「もぅ…志龍と莉愛も見てるんだからね?」


私は祈織を諭す様に娘達も見てるんだからと伝えたのだが…その娘達とは言うと


「ガウちゃん!そのすがたカワイイ〜♡」


「がうがう!かぁ〜い〜」


「莉愛様、志龍様までぇぇぇぇ///////」


「ガウ…あなたはよくやってるわ。でもこの運命は変えられないの。諦めなさいな」


あーこれは祈織の血を色濃く受け継いでるわ。私はガウに諦めなさいという言葉と共に肩に手を置いた。ガウは捨てられた子犬みたいな目で私に叫んだ


「そんな龍耶様ぁぁぁぁぁぁぁぁ」


「ガウ、あなたには凄く期待してるんだよ?ほら、うちの超元気なお姫様がガウと遊びがってるわよ。その分ご褒美あげるから♪」ニコッ


「仕方ないですね…龍耶様はこれから魔力に関する書類作成しなきゃですもんね。任せてください!私が超元気なお姫様と遊んであげます!!莉愛様にメッってされたのはショックでしたので」


「ありがと〜♪流石私の使い魔ね♪♪」


「まったく調子良いんですから龍耶様は」


「ガウ!その意見、わたしも同意するわ!龍耶は時々お調子者になるし!!」


私…そんなお調子者かしら?愛する祈織が言うほどだからお調子者なのね。自分では分からないわ


「ねえ、祈織。私ってそんなにお調子者なの??」


「えぇ。それはもうね」


「姫様に言われたく…」


「なによ」


「いえ。なんでもない」


「あと姫様呼びは禁止ね?うちに姫様が3人もいたら嫌でしょ?」


「私は別に大丈夫だけど?それとも祈織は王妃様にしとく?ほら、聖霊魔族の王妃だし」


「家でその呼び方は嫌だ…あと龍耶には祈織って呼んで欲しいもん」ムゥー


かわいい…可愛すぎるよ祈織。あとね、莉愛と志龍とガウがこっちジーッと見てるからね?


「ママたち、けんかしてるの?なかよくしなきゃメッだよ?」


あーこれは莉愛勘違いしてるやつだ…私は莉愛に違うよって伝えようとその時、祈織が莉愛の前に行って莉愛の目線に合わせて説明をした。


「ママたちケンカしてないから大丈夫だよ?ママとりゅうママお話してただけだからね?心配してくれてありがとうね莉愛。いい子だね〜♪」ナデナデ


「えへへ♪しりゅうもしんぱいしてたから、しりゅうもいい子してあげてね?」


「うん♪わかったよ〜♪志龍もいい子いい子〜♪」ナデナデ


「〜♪♪」


祈織に優しく髪を撫でられて莉愛も志龍もくすぐったそうに微笑んでいた。私の嫁も娘2人も可愛すぎるって。私はそんな3人を遠くから見つめていた。よし!可愛い3人を補給したし仕事の一環である書類作成に戻りますか。私はガウに伝えて書斎に戻った。扉の向こうから3人と1匹の楽しそうな声をBGMにして仕事に打ち込んだ。

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