第十二話 聖霊魔族王の特訓

どうも、姫神龍耶です。自己紹介はいいって?それは失礼しました。私は今何故か、空を飛んでます。正確には落下してます。


「申し訳ございません!!!龍耶様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


この声は姫神家ペッt…使い魔ガウのものだ。何故この様な状況になったかという数時間前へと遡る……

───────────────────

〖数時間前〗


「ガウ、せっかくだから貴女も鍛えてあげるわ。姫神家…いえ、聖霊魔族王の使い魔としての威厳の為にね」


「龍耶様、それは誠に有難く存じ上げます…ですが何故空で?」


「貴女は空中戦が苦手でしょ?ドラゴンなのに」


「え…まぁその…てへへ♪」


このドラゴンは本当にもう…はぁーーー


「そのたるんでるお腹を引き締めなきゃね」ニコッ


「龍耶様、笑顔が怖いです」トホホ


「それじゃ始めるわよ。遠慮なく本気で私にかかって来なさいッッッ」


「分かりました!!」



事は順調に進んでいた…私が防御魔法を解くのが早すぎたのかそれにガウは気づいて無かったのか私はガウの全力のブレスに返り討ちにされてしまい。そして冒頭へと続く。これ私じゃなかったから確実に天に召されていたよ

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私は落下と共に魔力を少し解放した。魔力解放したので髪色が少し変化していた


「龍耶様ぁぁぁ!!!!」


私はその声の方に視線を向けた。体勢も落下している姿勢から起立する体勢に変えてそして地上に降り立つ。


「ふぅ……ガウ、貴女はもう少し判断力が必要ね。空中戦で仲間に攻撃しかけないから。そういう面も鍛えるか。ガウにも莉愛の事頼んでるからお礼も兼ねてね」


「うぅぅ……そういえば莉愛様?」


「あぁ莉愛は今、志龍と遊んでるわよ」


「えぇぇぇっ!?!?」


「なに?貴女も一緒に遊びたかったの??」


「莉愛さまぁぁぁ………」


ガウは莉愛と遊びたかったらしくさっきの私の墜落よりショックを受けていた。いや、なんでよ。それを見ていた祈織は…


「龍耶の特訓は少々手荒よね。もう少し相手への気持ち考えてみたらどうかな?」


「え?そう??これでも加減してるんだけど…」


「うん。加減してるのは分かってるんだけど…なんて言うか雑な部分があるかなって」


「なるほどね。つまりその雑な部分を私は変えた方がいいって感じかしら?」


「そうだね。教え方的には申し分ないんだけど説明が雑過ぎて分かるもんも分からないと思う。途中で飽きちゃうのもそれが一理あるよ」


莉愛が特訓中に途中で飽きて遊び出しちゃうのはそれが原因だったと…いやまぁそれはあるだろうけどあの子まだ2歳半だし


「今、2歳半だしって思ったでしょ。2歳半でも飽きずにお勉強できる子だっているんだよ?」


「そうだよね…やっぱり私の説明が雑過ぎるのが問題なのかぁ〜」


「ならさ、私も一緒に特訓付き合ってあげるから説明上手くなろ?」


「え?あ、うん。分かった」


何故か私の特訓の話から特訓の説明が雑過ぎるから直そうって話になっていた。祈織さん、よく観察してるのは十分に理解したのですがガウの特訓がまだ途中でして……それを横で聞いていたガウが祈織にこう言った


「祈織様?私は今のままでも十分分かります。ですが、祈織様的には莉愛様には説明が足りてないと仰っているという事ですね」


「その通りよガウ。莉愛の魔力を引き出すのはいいのだけれど説明が雑だと分からないし。そこまでまだ必要性ないだろうけど今後の為にもね」


「恐縮です。まぁ確かに…龍耶様は説明が究極に雑過ぎますからね。聖霊魔族一同は理解していますが他の方々を考えるとって感じですね。それに莉愛様もいずれは…いやそれなら志龍様の方が……」


「聖霊魔族の後継者なら志龍だけど戦闘面とかで纏めるのは莉愛だから」


「龍耶は少し黙ってて」


「は、はい…。」


「あ、あの〜…ワタシの存在忘れてませんか?」


私の後ろから申し訳なさそうに声をかけて来た1人の女の子もとい1匹のドラゴンがいた。スイだ


「あ!そうだわ!スイ!スイがいるじゃない!年齢的にもあまり変わらないスイがいるわ!」


「ん?…そうか!莉愛への説明はスイが適任だ。志龍の使い魔ではあるが莉愛の護衛役でもある。忘れてたよ」


「龍耶様の雑過ぎる説明もスイならより分かりやすく莉愛様にお伝えする事が出来ますね!流石我が妹!!」


「という事なのでこのスイがその役目責任持ってさせて頂きます。心配はご無用ですよ。莉愛様とは仲良くさせて頂いているので」


「ほぅ…なるほど。もう莉愛とも心を通じ合わせたのね。頼りにしてるわよスイ」


「龍耶の尻拭いになるけどごめんね?龍耶にはこっぴどく言っとくから」テヘッ


「いえ!ワタシとしては光栄です!聖霊魔族王たる龍耶様の尻拭いをできるので」


「純粋な心で私、凄く心痛いんだけど……」


「ドンマイだよ龍耶。貴女が説明上手かったらこうはならなかったし」


「祈織様辛辣ですね…ハハハ」


祈織って時々私に対して辛辣になるのよね。そんな所も嫌いじゃないけど。そんな私は聖霊魔族王としての威厳の為にも説明を上手くなろうと決意したのであった


「というか聖霊魔族王は歴代説明雑なの?」


「いや愛龍母さんは説明上手いけど?」


「あ〜あれはね、シオンお母さんが愛龍お母さんにこうした方が相手に伝わるよって教えてたのよ」


「へぇ〜そうだね…って華龍姉!?」


「やっほ〜♪莉愛と志龍に会いに来ちゃった♡」テヘッ


またもや姉が再登場した。この後の続きは次のお話で

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