3年目 第一節 聖王様...入植!?

遂に3年目か...

朝から衝撃的なニュースが入った。

Zoeちゃんがクーリン志願兵の陸田に告白して付き合い始めたらしい。

まぁZoeちゃんも年頃の女の子だし恋するのも当たり前か。


昼前、空から何かが降ってきた。

どうやらレクイーンの残骸の一種みたいだ。

周りには損傷した原型種がうろついている。

誰も処理に行かない、原型種の攻撃を恐れているのだろうか...

どうも気になるので原型種をぶつけて始末した。


午後、新人達を連れてZoeちゃんが周りの派閥に挨拶がてら買い出しと売り込みに出発した。

夜、食事をとろうと思ったが食事が用意されていなかった。

いつもだと冷凍室にたんまりとあるハズなのに...

どうやら入植者に対して畑の容量が不足してしまい。食料が不足しているみたいだ。


飯食えなきゃ死ぬ。

記:5502年第一節1日


朝から変な天気だ。

雨は降っていないし湿ってもいないのに雷がバンバン落ちている。

気圧も低いらしく頭が痛い。

課長が火災を恐れていたが木製の建物ではないので延焼することはないだろう。


午後になって雨が降ることなく天気が回復した。

3年もここに住んでいるので当たり前になってきているが集合住宅型のコロニーの快適性がかなり高い。

ふかふかのベッド、フローリングの上にはカーペット。キンキンに効く冷房、個別水洗便所や温水シャワーも完備。部屋は少々狭いが普通のヒトなら満足な小部屋だ。

Leach姉貴はなんか落ち着かないと言っていたが...禁欲者かな?

Zoeちゃんはエンテレケイア時代の時はさぞかし豪華な部屋かつ王様なので高待遇を受けていたみたいだがそれが逆に彼女にとってストレスとなっていたみたいだ。


すべての床をフローリングにしてしまうと木材不足となってしまう為、廊下は石材を使っていたが当然すべての部屋をフローリングにするかしないかでは大きく木材の使用量が変わってくるので集合住宅の北側の部屋には畳を使用することにした。

い草ではなくそこらに生えていた牧草をまとめて感想させたものだが...

当然入植者は畳という敷物は初見だ。

土足禁止なので困惑する入植者、

若草色の床に不審がる者、草の匂いを嫌がる者もいたが無事に割り振りができそうだ。

当然木材不足対策としてベッドではなく布団を設置する。

布があまりに余っているので消費するのにも絶好の寝具だ。

布団に関してはかなり好評だった。

記:5502年第一節2日


真夜中1時頃...腹が減ったので簡単な食事を食べに大広間に行くとLeach姉貴がルンルンでビリヤードをやっていた。

いつの間にビリヤード台が出来たのか...そして誰が作ったのか...

理由はすぐわかった。

現場監督が入植者が楽しそうにしていないから娯楽用に奮発して作ったらしい。

チェスは2人以上いないとできないし輪投げだけでは確かに退屈する。

ただ現状で石材と木材が不足している中これを組み立てたのはどうかと思う。


昼、レイスワンズから襲撃を受ける。

Mariaなどの元レイスワンズ組は裏切った立場だからといやいや参戦している。

最近は襲撃やメカノイドクラスターの頻度が妙に高い。

2日に一度はこういった戦闘が発生している気がする。

記:5502年第一節3日


昼寝中...なにやら外が騒がしい。

ちょっと眠っているのを妨害してもらいたくないな...

仕方なしに起きるとレイスワンズ組がスランボを刺激していた。

確かにスランボの皮や角は高値で売れるが刺激して怒らせるとかなり危険だ。

自己責任でやってるのだから相手にはしなかった。


鍛冶の研究が終わった。

これで作業台が建設できるようになった。

作業台はメカノイドの解体や武器の組み立てなどに使える。

なぜ鍛冶の研究を後回しにしていたのか理由がわからない。


数時間後、集まれる人は集まれと招集された。

どうやら先程のレイスワンズ組は過剰にスランボを刺激したらしく。

群れのすべてのスランボを怒らせたみたいだ。

1体ずつなら集中砲火で何とかなるが複数体ではどうしようもない。


周りに迷惑かけるならやってもらいたくないのが内心だ。


夕方、レクイーンのパーツが降ってきた。

損傷した原型種がいるので入植者達は恐れ入って近づかない。

だからといってZoeちゃんの眷属をここで使うわけにはいかないので原型種を使えばこのコロニーでは現状一番安全に処理できるであろう自分が処理する運びとなった。

記:5502年第一節4日


何だかむしゃくしゃして全く眠れなかった。

真夜中に散歩してもベッドに入っても温泉に使っても気分が良くない。

何もやる気が起きない...

たまーにこういう気分になっちゃって士気が急激に低下することがある。

こういった気分の浮き沈みが激しいので仕事をすぐクビになっちゃったりするんだよな...悪いクセだけど治すにはどうするべきかわからない。

記:5502年第一節5日


朝辺りからFishが精神崩壊して呆然としている...

彼女は薬物に飢えていてストレスを感じると薬物運用方針を無視して薬物を過剰に摂取して大変な事になる。

それを防ぐ為に依存性はあるものの比較的副反応の弱い娯楽用のクスリ"サイカイト"を茶葉に調合したお茶、サイカイトティーを水分補給時に飲ませていたみたいだ。

しかしサイカイトティーも切れてしまい副反応として薬物依存の症状が出ている状態だった。

しかも彼女は精神過敏で普通の人だと少しの心境低下で済むような薬物依存の症状でも彼女の場合はかなり症状が重くなりがち。

心情の低下が普通の人よりもひどいのでまた薬物過剰摂取をしないか不安になってくる。

あとFishのお腹が大きい気がするんだが...薬物依存の代償でビール腹になったか...?

記:5502年第一節6日


朝、エンテレケイア所属の常連客とZoeちゃんが変な話をしていた。

どうやらエンテレケイアの傭兵をこっちに引き込む気らしい...

エンテレケイアの優秀な傭兵をこっちに入植させるなんてコロニーとしてはありがたいが聖王様を怒らせる予感しかしない...

Zoeちゃんの交渉術でこっちに入ってくれる事が決まった。

クオリーラジーナスのAureliaだ。

赤髪の傭兵で社交的、医術もできるしかなり頭のキレる子。

バカしかいないこのコロニーではトップクラスの頭脳持ち。

医療・接客・研究担当にはぴったりだろう...

欲張りですごく豪華な部屋を求めているみたいだが...

記:5502年第一節7日


珍しくZoeちゃんが動揺している。

通信機にどうやらエルフ神聖王国関連のクエストの情報が入っていて更に何者かによってクエストが受託されていたみたいだ。

Sanfordはとっくのとうにエルフ神聖王国が倒れていると思い込んでいるので勝手にキャラバン組まれて現地に行かれるとウソがバレて面倒なことになる。

Zoeちゃんは朝から大急ぎでキャラバン隊を組んで現地に向かわされた。

急ぎ過ぎて原型種を置き去りにしてしまった。


途中から死にもの狂いでSanfordがキャラバン隊に合流してきた。

エルフは足が早いなぁ...

どうも真相を知りたかったらしい。

何故か原型種も連れてきた。


現地に到着した。

かなり小さい前哨基地だ。

しかしイヤに静かだ。

運がよかったらしい。誰もいなかった。

ただ妙な生活感とか新鮮なインセクトゼリーとかもあったのでウソが半ばバレそうだったがZoeちゃんとLeach姉貴が何とか濁した。

翌日には前哨基地の家具を運び出して前哨基地から脱出する予定だ。

記:5502年第一節8日


鼻区を通過したあたりからだろうか...

どうもコロニーに近づくにつれて意識がぼんやりする。

1本の電話がZoeちゃんのウェルブムインカムに入る。

Mariaからだ。

"ちょっとコロニーの近くに前哨基地とサイコプレッサーが設置されたみたいだからコロニーからだいぶ人がいなくなってるぞ。

客がいたら悪ぃ...!"


意識がぼんやりするのは気のせいではなくてサイコプレッサーによるものみたいだ。

前哨基地からベッドやら家具を回収して重量が重い影響もあるしZoeちゃん以外のメンバー全員意識が遠のいた状態になっているので更に移動速度が下がっている。

なかなかコロニーにたどり着けない...


午後に入ってサイコプレッサーを破壊したのか意識がすっと戻る。

そして電話が入る。

"ベッドが重すぎるから誰か手伝いを出してくれ...!"

こっちもベッドを持っていてどうしようもない状態だった。

現状島田ハウジングにいるヤク中や接客向けのメンバーを向かわせるわけには行かないので長時間歩かされているのに何故か一番ピンピンしてるSanfordを向かわせた。

記:5502年第一節9日


サイコプレッサーの影響で本来は半日もあれば到着できる予定だったが意識が遠のく影響とSanfordが救援に行ってしまった為に島田ハウジング到着が1日ばかり遅れてしまった。

どうもむしゃくしゃするので使われていなさそうだった動物の毛皮でストレス発散していたところZoeちゃんが血相を変えて手を掴んで止めに入る。

これスランボの毛皮だ!こんな希少なものでストレス発散するな。

部屋に入って頭冷やせ!こんな事二度とやるな!

しばらくの間監禁部屋に軟禁されることとなった。


夕方...軟禁部屋から開放されたが変にここのコロニーに転がっているものでストレス発散をするのは控える事にした。


夜、救援に活かされたSanfordが戻ってきていたが怒ってはいなかった。

救援に行くときには少々機嫌が悪かったが...

"これ!見てよ!!

すごくないこれ...!?誰が買ってくれたんだろう...

ビール買わせる気でいたけど気分が良くなったわ♪"

どうやらエルフボウの中でも最上位の性能を持つエルブンコンパウンドボウを装備して機嫌が良いみたいだ。

誰が買ったのかは謎だが彼女の機嫌を取れたならそれでいい。

意外と彼女...ポンコツ?というか気分屋か?

記:5502年第一節10日


朝から新人のAureliaの調子が悪い。

どうやら体が動かないと言っている。

彼女を担いで客室の片隅にある療養用ベッドに寝かせる。

疲れただけだろう...しばらくすれば動けるようになるだろう。


夕方、1日中彼女を見ていなかったので心配になり再び療養用ベッドに行った。

彼女は青ざめており意識がない様子だった。

これはただ事ではないとAthanasiaを呼ぶ。

ストレスによる意識の低下かなぁと言っていたがAnnaが診察すると彼女は深刻そうな表情になった。

”ディープブルー中毒者ね...”

ディープブルーはモヨの血液を精製して作る医薬だ。

療養用などに使われるが娯楽用のクスリに混ぜられて使うことでクスリの効果を増幅させる目的で使われている。

クスリの増幅効果がメリットだがとんでもないデメリットがある。

それは少しでも摂取してしまうと中毒症となり定期的な接種が必要になることだ。

そして接種を怠ると精神崩壊したり呆然としたりするプラネタリウムと異なり意識が遠のき最終的には冬眠状態になってしまう。

Aureliaは何らかの持病や怪我の療養にディープブルーが使用されたのかはわからないがディープブルー中毒者だったみたいだ。

ディープブルー中毒の判別は難しい。

血液検査などをしない限りは極めてあぶり出しは困難。

少々肌が青白くなったり思考が少々暗くなったりするみたいだが元々血色の悪い人や性格が暗い人はいくらでもいるのでどうしようもなさそうだ。

ディープブルーは周辺の派閥に行けば購入できるが現状薬物依存のオヤジ3人とFishがいるのでこれ以上ディープブルー中毒患者を増やすわけにはいかないだろう。

勧誘したZoeちゃん本人に相談することとなった。

記:5502年第一節11日


昨日の件をZoeちゃんに話そうとしたところZoeちゃんが朝から頭を抱えている。

かなり悩んでいるみたいだ...

どうやらAureliaの件の診察中にFishが運用方針を無視してスパイスティーを飲んでしまったみたいだ。

診察が終わったあとにAnnaがスパイスティーを配る前に在庫から減っている事に気づいた事が発端だ。

Aureliaの件を話すとZoeちゃんは更に険しい表情となる。

”仕方ない、入植者がいなくなるのは勿体ないけどディープブルーを投与して意識が戻ったらエンテレケイアに送り帰すぞ”

ウェルブムスーツは新品みたいだし私が着るから意識が無いうちに引っ剥がしておいて。

意外にケチなんだなぁ...Zoeちゃん...


だれもやらなかったので夜飯を終えてから彼女のウェルブムスーツを脱がしに行った...

冷静に考えてみるとクオリーラの服装、みんなピッチリスーツかつワガママ体型だからかすごくエロい。

あやうく彼女の体を汚すところだった。

しかし...すごく脱がし辛い服だ。

防水とかもしっかりしている上に陰部を守る下着も兼ねている。

確かに動きやすそうだったりと合理的な設計だが...

やっぱりエロいし着脱に時間がかかる。

こりゃZoeちゃんも脱がずに温泉入るわけだわな...


真夜中ではあるものの彼女の返却へとZoeちゃん達はエンテレケイアの鼻区に向けて出発した。

記:5502年第一節12日


早朝あたりで緊急招集だ。

どうやら襲撃が発生したみたいだ。

岡山家の兄ちゃん達が四方八方から来ている。

なんで戦闘要員が全員欠員の時に襲撃が発生するのか...

二アメ―アの眷属をフル召喚、原型種もフル稼働で迎撃に入る。


相手が岡山家でまだ良かった。

これが割と強力な武器持ちのウーンドワード一家や笑顔のUNEIなどであったら敗北していたかもしれない。

けが人は逃げ遅れたミンチョ魔女と矢が少々被弾したCalixtaくらいか...


日が昇ったころ、エンテレケイアからお客さんがやってきた。

今回は2人のみであったがそのうちの1人が異質だ。

Zoeちゃんと同じごっつい羽がある。

そう、この星のエンテレケイアの聖王様がやってきたのだ。

名前はEudokia。偽名はTheophiaだ。

島田がメンバーを強引に勧誘したことに腹を立ててやってきたのではないかと推測していたが違うようだ。

Zoeちゃんに大急ぎで戻るように連絡する。

Zoeちゃんは動揺していたがこれは紛れもなく現実だ。

緊張のおもてなしが始まった。


夜、おもてなしの真っ最中というのにサイキック船が落下してきた。

サイキック船はサイコドローン装置を内装した物体で周りにはメカノイドが防衛装置として設置される面倒なブツだ。

今回は男性向けのサイコドローンを発しているみたいだ。むしゃくしゃする。

おやじ3人が発狂したり薬物乱用を始める前に撤去してもらいたいものだ。

記:5502年第一節13日


火遊びは相変わらず楽しい。

地球にいる時もガスボンベをよく爆破していた。

火事にならないように細心の注意を払って遊んでいるだけだが周りの人がすぐに消火してしまう。

何か楽しい火遊び道具あればいいのに...

そこまでくると兵器になるか...笑


お昼前...

緊急招集が島田から発動された。

襲撃では無いみたいだがサクリーンとリトルーナを避難。

どうやら戦闘に備えてらしいが...

敵対しそうな人間はいなさそうだが...


聖王様...ちょっとお話があります...お時間頂いてもよろしいでしょうか?


どうやら聖王様を半ば強制的に勧誘するつもりみたいだ...


聖王様は話しに応じる。


私を呼び止めてどうしたんだ?困り事か?

確か、お前は島田っていう地球人だよな?


島田が重い口を開く。

同盟だが...条件付きの同盟契約としませんか?


鼻区は現状食糧難になっておりここからの支援物資で何とかなっているみたいだ。

それは前に訪問した時にわかっている。

しかしこっちも困っとる。

ここの統括をしているクオリーラのZoeちゃんが武器を紛失しよって何にも出来なくなっとる。

そこであなたの入植が必要なんや。

別に断ってもえぇですよ...

もしここで入植を断れば支援物資も送らんし同盟も切る。

旅館も使えなくなりますしエンテレケイアの通りすがりの入植者を襲撃します。

さぁ聖王様...どう動くかはあなた次第ですよ。

出発までに考えて下さい。


聖王様は突きつけられた条件に困惑していた...

数分間...悩んだ末にイヤイヤであるがこちらに入植する事となった。


島田部長は客室の見張りをしていたクーリンに衝撃の槍を使って無力化するように指示をする。


客室でレールガンのチャージをしていた護衛が無力化される。


更に鼻区にAureliaの返却に行った二アメ―ア部隊から連絡が入る。

”島田ァ...!!大量のゴールドとシルバーを持たせた理由はこれが理由...!?お陰でひどい目に遭ったじゃない...!!”


どうやら聖王様を無理やり入植させた情報がすぐに鼻区に行ったらしく攻撃されてしまったみたいだ。


昼間、遠目で見ていたZoeちゃん単騎でメカノイドを爆発で木っ端微塵にしているところを目撃した。

クオリーラケテルの本性だ。恐ろしい。

Zoeちゃんはたまにぷんすこする事はあるけどガチギレした事はまだない。

EudokiaはZoeちゃんにアダマへレヴを渡したので装備できない状態が続くがZoeちゃんが武装化したのでコロニーの安全は保証できるだろう。

問題はEudokiaの性格がまだ未知数ということくらいか。

いい人そうだが...無理やり入植させてコロニーに馴染めるのか不安だ。


ZoeちゃんはEudokiaさんから必要そうな物資を聞き出してキャラバン隊の準備にかかる。


夜、今日の出来事の話を島田から聞き出した。


”護衛が1人と気を抜いているいいタイミングや。

勧誘とはいっても時間がかかる。

こっちの物資に余裕があるから万が一敵対になったとしても物資を送りつければ関係性はもとに戻るやろ。

大量の護衛との直接対決は面倒事になりかねない。

だから強行したんや...”


と言っている。

多少強引だがあながち間違いではなさそうだ。

記:5502年第一節14日


キャラバン出発前の朝、Sanfordが資産の計算をしていたが...

何やら険しい表情をしていた。

どうやら昨日入植させたEudokiaさんが入植した分、コロニーの総資産にものすごい価値がついてしまったらしくグラフがとんでもない事になっていた。

クオリーラケテルは単体での資産価値が普通の人間の百倍近くの資産価値になる為比較的小さなコロニーでもクオリーラケテルは2人もいるとなるととんでもない資産を持ってるとみなされる。

元々エルフ神聖王国所属の彼女に資産価値の計算をしてもらってるが、これだけの資産価値となると襲撃の規模はかなり大きいものになるかもしれないと課長が警鐘を鳴らしている。

でもこれ以上は減らしようがないし仮に減らしたら食糧難や快適性の低下が起きる。

何とかして襲撃を乗り越えるように工夫が必要だ。

武装したZoeちゃんの火力だけでも十分な気がしなくもないが...


ヴォルバカップルと自分で大量の燃料やらを持って鼻区を訪れる。

道中いちゃついていて非常にムカつく。


鼻区では当然門の中に入れてもらえない。

おまけに銃口を向けられる始末。

Eudokia様拉致の代償の品を持ってきた趣旨を伝えると中身を確認する。

あれこれこうなってこうなったとエンテレケイアの傭兵に伝えると状況を理解してくれた。

もうこれ以上は要らないと言われいくらかの物資は返却されてしまった。

もちろん同盟には戻らなかった。


エンテレケイアとの同盟が切れたしまったが聖王様のEudokiaが新たに入植した。

彼女がこの独特な雰囲気のコロニーに馴染めるのか正直不安なところだが念願のZoeちゃん武装化が完了した事でコロニーの安全は保証できるだろう。

より安全なコロニーになればこの雰囲気もいずれは解消するだろう。

資産問題はだいぶ問題だがZoeちゃんがいれば何とかなるような話だ。


ところで...えらく難しい図面を課長から渡された。

特殊なエネルギー回路を搭載した長剣のように見える武器だが。

このレベルの回路や鋳造をするにはもうちょっと設備が必要だ。

あとなんだこのバカげた素材の要求数は...


早く地球に帰りたいけどこれを作らないと安全を保証出来ないとか...

まだまだ帰還への道のりは遠そうだ。

記:5502年第一節15日





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