1年目 第二節 先行きが不安な日々。

第二節目に入ったが常夏なので季節は変わらず。

日付や季節感が狂いそうだ。


夜疲れてそのままテントで寝てしまったので気づいていなかったが

朝になっておやじ3人の様子がおかしい事に気づいた。

どうやらおやじ3人はスパイス中毒という薬物中毒になっているみたいだ。

Proseria曰くスパイスティーを飲んだりプラネタリウム粉末を吸引すると発症する中毒症状で普通だとラビ人全員が発症しているけど誤って摂取したのかなと...

吸引するとストレス軽減や体が軽快に動くとかのメリットがあるらしいが一度摂取すると慢性的に摂取しないと発狂するという中毒症状があるようだ。

3人すべてスパイス中毒が原因で発狂してしまったらしい。


おやじ3人がこわれてしまった影響で普段の軽作業や建築作業がProseriaと僕とLeachさんにのしかかる。


Proseriaは足が遅いので運搬には入れないのでひたすら石切り台でブロックを切り出してもらうことにした。

Leachさんは料理や農業が得意なのでトウモロコシの種まきや調理をしてもらった。

Leachさんの料理はシンプルながらも普通に食べられる。おいしい。


ところで仕事のなくなってしまったZoeちゃんは何なのLeachさんに聞いたら


あれはコロニー防衛&交渉マシンだから普段の仕事はしなくていいの。

襲撃が来たら敵衆追い払って貿易商が来たらいい条件で売買をする。それだけ。


防衛マシンって...防具や武器もないのにどうやって防護するのかは謎であった。

1人だけ仕事もしないでのんびりとしているのは不公平だな...と思った。

記:5500年第二節1日


この星は1年が早い。

もう第二節に入った。

しかし季節という概念がないのかものすごく暑い日が続く。


昼になった。

東側に何かが降ってきた。

あまりの音の大きさに隕石かと思った

現場に行くとお祭りの屋台のようなものがあった。

猫耳が頭から生えてる女性から缶詰めをもらった。

この缶詰め、”シル缶”というらしく巷では最強の缶詰めらしい。

シル缶の宣伝のために村や集落の近くに落としては無料で配布をしている。

まだ食べていなかったが定期的に来てくれれば食糧困らないのになと思ってしまった。

記:5500年第二節2日



第二節に入ってさらに暑くなった気がする。

いや気のせいではない。43℃もあった。

冷房もなしでは熱中症になってしまうが冷たい井戸の水があったので少し心強かった。しかし毎日のようにZoeちゃんのデカい胸や美しくくびれた腰を見ているがやはり慣れない。

彼女は異性に見られていることをわかっているが自分がエッチな事を自覚していないのかもしれない。


夕方、デカいハムスター3匹が村に突っ込んできた。

やっぱりZoeちゃんは仕事をしなかった。

Leachさんと自分でハムスターを何とか皆殺しにできたが規模が大きかったら今頃死んでいただろう。

先日買ったオート式のショットガンを初めて使ったが当然扱いに慣れていないので的を外しまくってしまった。

ほとんど命中していたのはLeachさんだった。

出来損ないでホントにすまない。

記:5500年第二節3日


ハムスターを始末した後はしばらく平和な日々が続いた。


最近トイレが設置されたのだがそのトイレが汲み取り式の原始的なもの。

すぐ満タンになってあふれる。

これなら野グソのほうがマシに思えてくるが...


満タンになったう〇こをどう再利用するのかはわからない。

肥料にするとかなんとか?


最近どうも畑が臭う。くさい。

便所があふれたところでちょっと物陰に隠れて監視していた。


なんとLeachさんがう〇こを畑にぶちまけているのを見てしまった。


Zoeちゃんが必至に抑止するが時は既に遅し。

う〇こまみれになったトウモロコシはダメになり畑は臭くなった。


年上のLeachさんが珍しくZoeちゃんに怒られる珍しい事が起きた。

それ以降はLeachさんがう〇こを畑にぶちまける事はなくなった。

記:5500年第二節7日


日が変わって数分のところで課長がとんでもないものを見てしまった。

”おいおいなんだあの数のイグアナは...”

イグアナの殺人集団だ。

前回のハムスターの比ではない数だった。


前回同様にLeachさんはコンパウンドボウ、僕はショットガンであったが

イグアナは小さいのでLeachさんが外しまくる、


イグアナにビビってしまった僕は課長を置き去りに後ずさりしてしまった。

Leachさんに怒られた。

言われた自分はムカついて部屋に入ろうとしたがZoeちゃんが腕でバッテンを作って必死に現場に戻るようにジェスチャーしていた...

彼女がかなりイラついている様子だったのでキレられる前に正直に従うことにした。


ホント嫌になるこの惑星。

記:5500年第二節8日


翌日。

いつもの建築作業をしてたらZoeちゃんが血相変えて南のほうに行けと言われた。

襲撃が来たといった。

どうせ動物かなんかだろうと思ったが違った。

人間の蛮族だ。

どうやら異星ではこういった賊が多くこういった資産や人員拉致目的での襲撃は多いみたいだ。

おっさん2人がこわれているので仕方なしにLeachの援護に行った。

相変わらずZoeちゃんは本来の仕事をしていない。


血はあまり得意ではない。

吐き気と戦いながらショットガンから放たれる強烈なキックバックを受ける。

こんな戦場を味わうなんて二度とないだろうな。


数名を殺害したところで敵衆が撤退した


その数時間後、別の賊がやってきた。

連続での襲撃はまれである。


発見者は僕であった。

すぐLeachさんに伝えて先制攻撃を仕掛けることができた。

僕はあまり戦いは好きでない。


あまり良い体験ではないが希少な体験ができたと思う。


最近平和な日々が続く。

おやじ共の問題もあるけど無事に1年は過ごせそうだ。


あと半年、気合を入れていこうと思う。

5500年第二節9日


最近蛮族からの襲撃が多くなってきた。

多い日だと1日2回は原生民と思われる蛮族による襲撃がある。

襲撃の大半は銃火器類は非武装でショットガン装備の自分とコンパウンドボウ装備のLeachさんで追い払える規模だ。


サクリーンのProseriaは種族の肉体の構造上暴力行為ができない上に体の作りが弱いので襲撃があったらすぐに屋内に避難させないといけない。

サクリーンのデメリットとはいえ面倒っちゃ面倒だ。

記:5500年第二節11日


翌日の昼、ハーフエルフの物販キャラバン隊が来た。

どうやらここに難民が不時着したと噂になっているらしい。


なんでも屋で飲食料、武器、家具、家畜から奴隷まで売っていた。


キャラバン隊に食べきれないトウモロコシを売却しようとしたがキャラバン隊の所持金不足で断られてしまった。

キャラバン隊の販売物で特に目入るものはなかったが褐色ハーフエルフの奴隷が目に入った。

遭難したばかりで仕事ができる人間は実質自分とLeachさんしかいない現状。

Zoeちゃんは聖王種であらゆる家事や作業が苦手。

Proseriaは足が遅く運搬をするような作業は不向き。

あと医療と建築ができる人がいないのが現実。


エルフのキャラバンでうられていた奴隷は

”女嫌いだが建築と医術は一人前”

と説明があった。


食べきれないトウモロコシのお駄賃の代わりとして彼女を交換してもらった。


医療人員を確保したのはいいが結局設備もないし医療セットや薬草も少ないので結局腕が良くても施設や最低限の物資がないと健康は維持できなさそうだ。


先行きは相変わらず不安なままだ。

記:5500年第二節13日


最近ひどくやる気が出ない。

呆然としているうちに日が暮れていることが多くなった。


今日は珍しくZoeちゃんとLeachさんが珍しく談合をしている。

ドアを閉めていたがちょっと聞いてみた。

どうやらエンテレケイアと同盟関係になってどうのこうの...

彼女専用の武器だのどうのこうの...

言ってる意味はよく理解できなかったが何よりゴールドとシルバーが大量に必要らしい。

そしてZoeちゃんがひとりでモヨの村に買い出しに行った。

武装もしていないのにひとりは危ないと思うが...

Zoeちゃんが出発して間もなく過激派のモヨ達による襲撃があった。


仕事しないなら没収ね...って

Daughertyにショットガンを取られてしまったので何もやることがない。

ただ呆然と襲撃者との攻防戦を眺めているだけだ。

なんとも情けない。

記:5500年第二節15日




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