1年目 第三節 遂にこわれはじめる課長たち

朝起きた。すがすがしい。

数日ぶりにやる気が出た。ちょっと動こう。

作業がてら変な馬がいることに気づいた。

青緑色で一部が茶色。

地球では見たことない馬?...馬のような何か。

そして甘い香りがする。


Leachさん曰く、この馬のような何かはミンチョラテホースという馬のような

何かで定期的に甘くておいしいミントチョコラテを生成する家畜らしい。

非常に賢く調教次第では荷物を自分で運んだり敵に攻撃したりさせる曲芸もできるらしい。


まぁミントチョコは嫌いじゃないからどうでもいいけど。


Proseriaの髪が伸びきってしまい地面についてしまったのでちょっと切ってあげた。

サクリーンの髪は白くて頑丈で美しい。


サクリーンの髪は”シルクフィラメント”という裁縫の素材にもなるらしい。


あと彼女の胸がやったら張ってる気がするのは気のせいか...?

記:5500年第三節1日


朝Proseriaに起こされた。

”胸が痛い...”とのことだ...

最近不可解な現象が起きている。

牛もいないのに何かの乳があるのだ。最近朝食で出されるようになった。

普通にそのままで飲めるが炎天下に置いておくと当然のように腐敗する。


その不可解な現象がいま解消した。


彼女は”絞って”っと言いバケツを持ってきた。

いつもの謎の乳が入っているバケツだ。


そう。謎の乳はサクリーンの母乳。

サクリーンはシルクフィラメントの他に乳を出すのだ。


乳を搾ってくれる人がいないので自分にせがんできたのだと思うが...


>こんな若い女の子の胸を合法的に触ってもいいのか<


Proseriaがパンパンに張った胸を露わにする。

恥ずかしそうにはしていない。


僕は感性が爆発しそうになりながら胸から乳を搾りだした。


ものすごく柔らかかった。


...なんて日誌を書いているんだ...

記:5500年第三節2日


翌朝、Zoeちゃんの通信端末にメッセージが入った。

ハーフエルフ派閥からのメッセージだ。


どうやら舗装された大通りの道中にエルフ神聖王国の前哨基地があり

その付近で略奪や襲撃が多く発生して困っているとの事。


その前哨基地を破壊すれば強力な武器をくれてやるとの趣旨だ...


Daughertyはエルフ神聖王国はやばい派閥だからやめておけと言っていたが

Zoeちゃんが強行して受託してしまった。


もちろん暇している自分が真っ先に徴兵の対象になった。

モヨの村に行くのにもかなり時間がかかる上そこからさらに山を登らないといけない。


...丸一日かけて前哨基地に到着したが...

>留守なのかもう使われていないのか...空き巣<


正直古代エルフとは戦いたくなかったので空き巣でホッとした。

Leachさん見ていてしみじみ思う。あんな怪力モンスターと戦うなんて無謀だと。


基地表側にあるバッテリーを回収すれば基地に電気がいかなくなって使用不能になるので任務完了。あっけなく終わった。


また山を下らないといけないのか...(トホホ)


帰宅後、歩行できない青い肌の男がベッドを占有していた。


彼はNenvolkという名のモヨ族の男性だ。

いつもの買い出しに行く村にいる種族。

ウミウシのような2足歩行の生命体で青い肌と高度な医療文明を持つ。


モヨの血液を精製して作る物質”ディープブルー”は一度摂取すると定期的に摂取しなと植物状態に陥ってしまう非常に強い中毒性があり危険性が高いと指摘されているがディープブルーを使用した医薬品類は他の医薬品より高度な治癒が可能とされている。


あと謎の生命体がいた。


その生命体はZoeちゃんが召喚した眷属でミトラマルアハと呼んでいる。

どうやらLeachと自分が買い出しの途中で野生のサイが暴れて止めようがなかったから召喚したようだ。


1度召喚すると数日間下僕として働いたのちに消滅、再召喚には3日のクールタイムが必要だ。


Zoeちゃんが防衛要員なのも納得がいった。

LeachからZoeちゃんは本領発揮するには専用の武器が必要。

だけどZoeちゃん平和ボケしてて専用武器を紛失してるから今は戦闘ができない趣旨を聞いた。


彼女の専用武器を発見するまでは最後の砦として使うしかなさそうだ...

記:5500年第三節5日


この新居に来てからずっと不満に思っていたことがある。

椅子と机、清潔な食事環境が無い事だ。

食べるのが下手くそな自分は何度もこぼして食事をダメにしていて食事の環境が悪い事にかなりの不満を抱いていた。


Leach姉貴やZoeちゃんに相談するも自分で作れと言ってくる。


木材さえあれば作れるがここらはサバンナ地帯で木材が貴重な燃料。

そんな贅沢は言っていられない。


Proseriaちゃんには申し訳ないけど粘板岩からブロックを切り出してもらって簡易的な机と椅子を作ることにした。


石材でできた机や椅子なんて重くて移動しづらいし、そもそも石材で家具を作ったことないから完成度もクソもない座る、物を置く机が完成するだろう。


午後、天候が悪くなって自分の心情も悪くなった。

外に出てもずぶ濡れになるだけなので暫く自部屋でゆっくりとすることにした。

記:5500年第三節6日


騒がしい朝だ。

何やら爆発音が連続する。とてもうるさい。


音がする方に行くとDaughertyがいた。

僕は武器を没収されてしまって手持ちの武器がなかった。

彼女からごついライフルのようなものを渡された。

クーリンアナルファッカー?だとか?

正式名称がわからんが中二病臭い名前の武器だ。


まぁ使えそうな武器っぽいので使うことにした。


その日の午後、今日はやけに気分が良い。

が...何やら息苦しい。

空気が汚れているようだ。


Leachが”毒物噴霧器が近くに設置されちゃったみたい。壊しに行かないとね”

もちろんおじさん3人が壊れているので動けるのはLeachと僕とZoeちゃんとDaugherty。


サクリーンを置き去りにするのはどうかと思うが4人で毒物噴霧器の撤去に行くこととなった。


2~3時間歩いた。

だいたいモヨの村と同じくらいの距離かなというところ。


確かに怪しい建物と警備ロボットがいた。


あの警備ロボットはRim星では悪名の高いメカノイドと呼ばれるAI内蔵の独立思考兵器だそう。


まったく面倒な相手だ。


Daughertyから提案があった。

”スカルハッカー使えるんじゃないかしら?”


そういえば今日の朝Daughertyからスカルハッカー...爆発性のHE弾装備だった。

確かに威力があるのでメカノイドを破壊するのには丁度良いのか...?


腕に自信がないがメカノイドめがけて撃ってみる。


反動が大きすぎて思った通りに狙えない。

2発目を打とうと構えたらLeachから抑止される。

遅すぎて使い物にならない。


”ならお願いすんなよ”と口から吐きそうになったがそんなこと言ったら殴られるのがオチなので言わなかった。


結局LeachとDaughertyのコンパウンドボウの狙撃でメカノイドを破壊した後毒物噴霧器を破壊した。

記:5500年第三節7日


翌朝、やっと集落に戻った。

トウモロコシが枯れていた気がするのは気のせいか...?


帝国がどうのこうの...襲撃がどうのこうの...

故意に襲撃はどうのこうの...

なるべくであれば襲撃は避けてもらいたいものだ。


今日は比較的平和な1日だった。

記:5500年第三節8日


朝、久々に早起きした。

どうやらトウモロコシは病気にかかって枯れてしまったらしい。

貴重な食糧が台無しになってしまったので植えなおしている最中であった。


空から大量のポッドが降ってくるのが見えた。


救援物資が来たとLeachさんに伝えるが違うと言われた。


そう、恐れていた襲撃だ。

きのうは平和だったのに...


今回は人数が多い。

おやじ3人は相変わらずこわれてるのでいつもの動けるメンバーだけで迎撃...できなさそうだ。


Zoeちゃんが何かを唱える。

眷属が召喚される。


アニメやゲームでは召喚というものは見慣れたものだが現実では初めて見た。


ミトラマルアハ3体が敵衆に突っ込んでいった。


眷属は容赦なく敵を襲い次々に倒していく。

Zoeちゃんの偉大なる力を目の前で見た瞬間だった。

記:5500年第三節9日


昨日襲撃してきたホモガキという派閥はどうやら特殊な派閥でDaughertyいわくこの星につい最近やってきた緩い協定で結ばれた戦闘好きの頭のおかしい奴らと言っていた...

崩壊連合帝国から教徒?の世話の依頼が来たがそれどころではなさそうだ。

教徒はニアメーアディバウトの眷属だがなぜ人の眷属となっているのか...わからん。


夜、敵襲だ。

ニアメーアの過激派派閥、レイスワンズからの襲撃だ。

自分に命令が下された。

”衝撃の槍を使ってニアメーアを捕らえろ”

確かに前回の買い出しで古の道具”衝撃の槍”を買った。

それなりに高い出費であったが敵を殆ど傷つけることなく気絶させることができる便利な道具だ。稀に炎上したり脳にダメージが入るらしいが...

あと精神干渉関連が効かない鈍感な奴やクオリーラ・ケテルなど精神干渉攻撃に耐性がある種族は効かない。

指示されたニアメーアに向かって1発撃った。


敵襲のニアメーアはばったりと倒れる。


あとは意識が戻る前に敵を始末して独房にぶち込むだけだ。


ニアメーアを独房に入れた直後にボムネズミの襲撃だ。

ボムネズミは死亡すると爆発する厄介な動物だ。

入植者の数の割に襲撃の数が多い。

処理に時間がかかった。


今日はいろいろあって疲れた。

記:5500年第三節10日


昨日深夜に立て続けに2回襲撃されたので寝不足だ。

起きたのは昼過ぎだった。


何やら見慣れない女がいる。

魔女のような見た目をしている。

いや、見た目の通り魔女だ。

彼女はミンチョ魔女のマリリン。

いきなりここに住ませてもらいたいといわれたから済ませたとの事...


ミンチョってたしか木村ミントショップにいた不気味なスライムだった気が...

それとの関係がありそうだがとにかく不気味な雰囲気がある。


医術を得意らしいので医者不足の島田ハウジングにはちょうどよかったのかもしれない...?


その日の夜、新たな襲撃者だ。

その名は”笑顔なUNEI”

これは有名な派閥だ。理不尽な理由をつけてコンテンツの削除をしてくる連中の中核。


まさかコロニーの襲撃までしてくるとは思わなかった。

戦闘するのはいいが自分のスカルハッカーは射撃速度が遅すぎて使い物にならない。


島田が壊れている現場監督からコンパウンドボウを奪取、自分に渡してきた。

無事にUNEIの撃退に成功した。


ここ最近毎日のように襲撃が続いている気がする。

記:5500年第三節11日


翌日、散歩がてらに集落の周辺の見回りに行ったら変なカップケーキが落ちていた。

デコレーションで顔が作られたかわいらしいカップケーキだが色が青緑色で非常に物騒だ...

マリリン曰く、すごくおいしいカップケーキらしい。

ほんまかいな...

結局不気味だったので食べなかった。


午後、捕まえたニアメーアの様子を見に行ったが意識が完全に飛んでしまっていた。

傷口から感染症を起こしたのか酷く腫れていた。

意識が戻らなければもしかしたら今晩持たないかもしれない...

せっかく高価な槍を使って捕まえたが入植の希望が無くなりかけている...

記:5500年第三節12日


最近は気温が狂ったように高い。

どうやら熱波のようだ...


朝からLeachがざわついている。

どうやら襲撃のようだ...

いつもの岡山家だ。


今回は2か所に分かれて襲撃してきた。

さすがのZoeちゃんも焦ったのかミトラマルアハを召喚した。


やっぱりミトラマルアハは襲撃の規模に対してオーバースペックだ。


俺らが攻撃しなくても敵を木っ端みじんにする。

襲撃はあっけなく撃退した。


最近襲撃の頻度も高くなっているのもそうだが人数も多くなっている気がする。


午後、Nenvolkが歩行できるように回復した。

相変わらず肌が青くて不気味だと思わず口から出てしまって彼と早速喧嘩になった。


夜、現場監督が変な壊れ方をした。

いつもだとうろうろ徘徊するだけであったが今回は墓から死体を掘り起こして机の上に置くという何とも不気味な壊れかたをした。


クスリって怖いねぇ...

記:5500年第三節13日


朝からたたき起こされた。

どうやら近辺にいたゾウが暴れているらしい。


ミトラマルアハが消えたあとだったのでZoeちゃんは使い物にならず。

3おじも壊れているのでLeachさんをはじめとした動ける入植者で撃退した。


Zoeちゃんの能力...便利なのか不便なのかわからないが現状だとミトラマルアハの召喚能力はオーバースペックだな思う。

記:5500年第三節14日

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