死後精算

 精算は凄惨の駄洒落を含んでいる。

 簡潔な上に、気品すら漂う仕掛けだった。間抜けな探偵二人組が、主人公達のそれと対比の妙を示しているのも味わい深い。

 どこか退廃的な雰囲気の漂う古典的な作品で、読んでいて大柄な壁かけ時計が鳴らす振り子の音でも聞こえてきそうだ。

 必読本作。

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