しんしんと降る雪の底で、とぐろを巻く復讐の螺旋

読み終えてはじめに思ったのは、私はこの作品を評価するために適した言葉を持ち合わせているのだろうかという、羞恥か、あるいは羨望にも似た感情でした。
レビューを書いてもいいものだろうか?
そうかもしれない。
そうじゃないかもしれない。


語りたい気持ちは山々ですが、いたずらにその熱を吐き出すと、しんしんと積もった美しい雪景色が解けて、泥と混じった陳腐な水溜まりになってしまいそうで、困っています。
本編の核たる事件について語れば楽しみが褪せ、結末の先に抱いた感情を語れば想像の余地を固めてしまう。
難儀ですね。ほんとう、何てものを書いてくれたんですか夷也さん!笑


彼ら彼女らに救いはあったのか。
螺旋の先は何処へ向かうのか。
ぜひご自身の目でお確かめください。

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