概要
惚れたばかりが恋じゃあ、あるめぇよ。
色街・ドゥール=ヴェルテシアの片隅で交わされる渋皮の思い出。
女衒と娼妓の腹に秘めた想いとは。
拙作「フォーン帝国列世記」の世界を下地に書いた番外編です。本編を全く知らなくても楽しんでいただける内容になっております。
こちらは、蜂蜜ひみつ様の自主企画「てんとれ祭」参加作品となります。
女衒と娼妓の腹に秘めた想いとは。
拙作「フォーン帝国列世記」の世界を下地に書いた番外編です。本編を全く知らなくても楽しんでいただける内容になっております。
こちらは、蜂蜜ひみつ様の自主企画「てんとれ祭」参加作品となります。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!あんたの答え 噛み締めるから 熱い焼栗 剥いとくれよ 100点
ほぅ〜。読後そんな声が漏れてしまう。
なんとも大人の風情漂う趣のある短編です。
色街の片隅が舞台であり、15歳の頃からの顔馴染みでありますが、男女の関係にあらず。
そして10年経った今、男が女にとある話を持ちかける……。
作者さまのお書きになっている、キャッチコピー、あらすじにまさに凝縮された、秘めた胸の内。
それはまさに、爪の中に残りそして染まると落ちない、栗の渋皮の色を思い起こさせます。
そして実際に作中、焼栗を2人で食べるのですが……
女、ヤトがラストに手を握り締める描写に、これがまた胸が締め付けられて。そして、最初に渡した栗が熱かったのも、私には意味があるように思えたのです。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!艶っぽく、哀愁もただよう、大人の一話。おすすめ!
ここは色街───ドゥール=ベルテシア。
一室で、二十五歳の娼妓と、同じく、二十五歳の男が対峙している。
(あ、大丈夫。服は着てるよ!)
男の名前はキリエ。
娼妓張りに美しい顔立ち。
得体の知れない闇を感じさせる黒の瞳。
ふんとニヒルに笑う男。
彼は、娼妓をスカウトする「札引き」に齢15という異例の若さでなった。
めきめきと頭角を現し、「ドゥール=ベルテシアにその人有り」と言われるまでに登り詰めた名札引きである。
一方、女の名前はヤト。
彼女は、十年前にキリエから言われた、ある一言が、ずっと胸にひっかかっていた……。
色街の一室で、娼妓と、娼妓のスカウトが交わす言葉。
大人っぽく、あ…続きを読む