彼の肩/光る銀糸の/見ぬ誰か/途端に胸が/張り裂けそうで

彼の肩

光る銀糸の

見ぬ誰か

途端に胸が

張り裂けそうで



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 制服についている白い糸――それは毛だった。透き通る銀のような。

 私の心はざわついた。

 それはそうか、と思ってしまう。こんな素敵な人だもん。そりゃ、お付き合いしている人も――と思って、考えを打ち消す。勝手に決めつけちゃダメだ。冬君に聞いたら良い。冬君ならきっと答えてくれる。それにもしこれが髪の毛なら、日本人じゃ無いかもだし――。


 勇気を振り絞って。


 私は手をのばした。その綺麗な銀糸と言っても良い、その毛に触れる。その瞬間、胸が疼く。その感情を隠しながら――。

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