全校集会、突如吊り上げられた校長。最悪のてるてる坊主、降臨――。
ここは県内随一のマンモス校、好天小学校。ある昼下がりのこと、全校集会実施の放送が流れた。昼休みが潰されたことを恨みながらも、子どもたちは体育館へと足を運ぶ。
校内のほぼ全ての人間が集まり、校長の話が始まった、その時だった。突如、天井から首吊り縄が降りて来て、校長を絞め殺した。怯える児童、動揺する教師。混乱の中、どこからか歌が聞こえた。
「てるてる坊主 てる坊主 あした天気にしておくれ」
それは、誰もが聴いたことのある旋律。あまりに有名なわらべ歌。正体不明の声がすべてを歌い終えると、ゴトリと校長の首が落ちた。恐怖の渦に包まれる体育館。誰もが錯乱し、我先にと出口へ走り惑う。
パニックの中、ソレは悠然と現れる。ステージ上から降りてきたのは、巨大なてるてる坊主だった。
てるてる坊主は言う。
【突然ですが～、みなさんに、デスゲームをしてもらいます！】
日常の崩壊。襲い掛かるは慣れ親しんだわらべ歌の化生。心を喰い尽くす、理不尽なデスゲームが幕を開けた――。
