硝子細工の歌声は、あなたの心をふるわせる

ストレリチア妃の歌声は平和を象徴するものである。しかし、本当に歌っているのは彼女ではなく、不十分な翼しか持たない少年だった。何時しか二人は心を通わせる。

国民の平和と安寧のために代々受け継がれる姫の犠牲。それに抗うには、二人の力は余りにもか弱い。このまま運命に身を任せるしかないのか・・・。

七句さんの文章は繊細で、まるで硝子細工のようです。童話的な世界を見事に描きつつ、巧みな心理描写に引き込まれ、息をつくのも苦しくなるほど。だからこそ、登場人物達に感情を移してしまうのです。ままならない状況に、自分がそこに身を置いているように苦しくなる。だからこそ、ラストシーンでの二人の力強さに清々しいカタルシスを感じるのです。

文章も素晴しいのですが、七句さんの描くイラストがまた可愛い!是日Twitterをフォローして七句ワールドを感じてください!

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