袋を掴んだら

 民俗学の絡んだ秀逸なミステリー。一万字どころか九千字足らずでこれだけの読みごたえを提供できる手腕には、感嘆のあまりうなり声しかでない。

 あくまで公平公正な謎解きであるとともに、学内の様子も短いが非常にいきいきと描かれている。逸品とは本作のためにある言葉だ。

 必読本作。

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