第272話 ~これ、直せるの??~

~これ、直せるの??~


 カリナミの町から出て、次の町へ移動中に襲ってきたインテリジェンスソードの大群、それはカリナミで撃退したエンキ配下の魔物だった・・・


 インテリジェンスソードの攻撃をエレーナ達巫神と魔族スツーカの活躍で撃破、特にスツーカの魔術?の破壊力は魔物程度なら瞬殺してしまうほどだった・・・

「スツーカってホントに強いんだね、アルもスツーカみたいに強くなれたいいんだけど、アルはキャットピープルだからムリだよねえ・・」

「エルフだってムリよ、むこうは魔族、格が違い過ぎなのよ、諦めるのねアル、フフフ」

 アルとタミーがスツーカの強さに妙な納得だか、諦めだか判らない会話をしてる・・

 それにカリーナが絡んで・・・

「あんた達も魔族になればスツーカの強さに近づくことができなくはないわ、魔族になる覚悟があんた達にできるかしら? ウフフ」

 それを聞いていたスツーカが、笑いながら、

「アハハ、魔族になるなんてムリに決まってる、そもそも魂自体が違うんだよ」

「魂ねぇ・・・」

 まぁなにはともあれ、危機を脱することができたのは嬉しいこと、しかし、こちらもアルファードに若干のダメージを受けていた。


「ねぇユウト、これ(アルファード)のガラスってやつ割れちゃってるけど、大丈夫なの? 直せたりできるの?」

 カリーナがサイドスライドドアのヒビの入ってしまったガラスをいじりながら聞いてきた。

「う~ん、直すのはちょっとムリだね、ガラスはヒビが入ったら交換するしかないんだけど、この世界では交換部品なんて手に入らないからね」

 僕も運転しながらヒビの入ったフロントウィンドウを眺めて修理できないって伝えた、しかし、その言葉にドーラが・・・

「ユウト、わたし達巫神の力を甘くみちゃダメよ、このガラスってモノもわたし達なら直せそうよ、ウフフ」

「えっ!? これ直せるの?」

 僕はドーラの言葉を聞いて、思わずウィンドウの日々を指さしながら、アホ面になってしまっていたようで・・

「ユウト、なんて顔してんの~、キャッハハ~」

「ホント、おマヌケさんね、ウフフ」

 と、アルとエミールに笑われてしまった・・


 その後、ドーラの言っていた通り、ヒビの入ってしまったガラスをエレーナ達の神術でピッカピカの新品?とはいかないけど、綺麗に補修された。

「うわっ、ホントにガラスが直った・・人間界の技術を超えちゃった・・・」

「さっすが巫神だねっ!!!」

 と言いながらアルは直ったばかりのフロントウィンドウをパンパンたたいていた・・・

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