第226話 ~森の攻撃~
~森の攻撃~
球の行方を追ってオサックの町近くの森にやってきた僕たち、その森に入ったとたん、森の異様な様子にアルやタミーはビクついてしまっていた・・
さらにベルタの発した言葉も気になる・・・
「ベルタ、もしかしてこの森のこと何か知ってるんじゃない?」
ベルタは僕の言葉にも視線を落としたまま・・
「ベルタ、知ってることがあれば教えてほしい」
するとベルタは、やっと僕のほうを見ながら、口を開いてくれた。
「この森は魔の森よ・・」
「魔の森?」
そのとき、森の木々の枝が急に伸びだして僕たちに迫り始めた。
「ワワワっ! 何これッ!!」
「アル、剣で襲ってくる枝を切るのよッ!!」
とっさにタミーがアルに枝を切れと言い、それとほぼ同時に僕もベルタに迫る枝を剣で切り落とす、しかし、相手は木の枝、切っても切っても後から後からどんどん別の枝が襲ってくる。
「これじゃ、らちが明かない! どうすればいいんだよッ!」
ここでエレーナやカリーナたちはみんなの周囲に防壁を張ってくれた。
ヒュィーン(防壁の展開音)
バキッバキッピシッパキッ
エレーナたちが張ってくれた防壁に伸びてくる枝は接触するたびバキバキと音をたてながら折れて飛散してる。
「これで少し安心かな?」
「あまり長くは持たなそうよ」
その後も四方八方から枝の攻撃は続いて、徐々にではあるけど防壁が崩されてきてるのがわかる。
「もうあまり持たないみたいね・・」
エミールも防壁を見ながら、不安そうにつぶやいてる・・
もう防壁が破られるのも時間の問題、いつもならエレーナ達の神術でとなる状況だけど今はそれが叶いそうもない、そう感じた僕は次の手として自分の剣の技の準備にかかった。
「エレーナ、僕がブレードルミナーを撃つから、それと同時に防壁を解いてくれッ!」
僕の数少ない剣を使った術による攻撃方法ブレードルミナー、今回はそれをフルパワーで360度全方向へ放射するしかない、でも全方向へとなるとパワーを充填するのにちょっと時間が掛かる。
「カウントダウンするよッ!」
「はい、どうぞ!」
「5・4・3・2・1・・今っ!」
「拡散ブレードルミナーッ!!」
バッシューーン!!!
エレーナたちの防壁が消えると同時に僕は360度全方位にブレードを振り回してブレードルミナーを拡散させた。
バキッバババッバリバリバーン!!!
僕のブレードルミナーで伸びてきていた枝が一気に破裂して折れていく。
しかし、すぐさま折れた枝の元のほうから別の枝が伸び始めて僕たちに迫ってくるのが見える、その枝たちはまるで僕たちを抑え込もうとする魔物の腕のよう・・・
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