第270話 ~変化するソードとスツーカの狙いとは?~
~変化するソードとスツーカの狙いとは?~
魔族エンキが指揮しているらしき魔族、魔物による各地での侵略行為、その一端と思われるインテリジェンスソードの攻撃に遭い、それをエレーナ達の神術で撃退したかのように思えたのだけど・・・
「地面に落ちたソード達、まだ死んじゃいないようだぞ、注意しろ」
スツーカが冷静かつ当然のように言った。
「えっ?! 死んでない??」
「あぁ、こいつらは金属属性だから電撃にはめっぽう弱い、しかし、そんなことはソードたちも過去の経験から織り込み済みのはずなんだ・・進化してるってことだな」
スツーカがそう言い終わりそうになったとき、地面のソードに動きが・・
ググッ グシッ、ギシッ
「ん?、何?」
ソードたちの微かな動きにまだタミーやアルは気づかないで、勝ちを喜んでる。
「防壁展開ッ!!」
ソード達の異変にいち早く気づいていたスツーカが魔術でアルファードの周りを包んだ。
「えっ!? 何ッ? なんで防壁なんて張るのよ~?」
訳分かんないって感じにタミーが聞いてきたが、そんなこと無視してスツーカが指示を出した。
「ユウト! すぐにここから離れろッ!!」
「えッ!? あぁっ! ハイッ!」
僕はスツーカの指示通り、アクセル全開! アルファードを急発進させる、その反動で後席にいたアルやタミー、カリーナまでもが転がってしまって・・
グォ~~~ン!
「い、痛いじゃないのよ~ まったく~」
(フロントウィンドゥにひびが入っちゃってる、見にくいな・・)
僕はスツーカに言われたままアルファードを発進されて、ふと、ドアミラーを見ると、ドアミラーもさっきの電撃の衝撃でヒビが入っている、でも後方の様子はわかる、その後方では地面に落ちていたソード達が光を放ちながらいくつかがひとつになろうと動いているのが見えた。
「ス、スツーカ・・」
「なんだ?」
「ソード達、ひとつにまとまろうとしてるっぽい」
僕の言葉を聞いてスツーカも後ろを見ながら・・
「やはりな・・あいつらはバラバラでは敵わない相手には、まとまって戦いを挑むクセみたいなものがあるんだ、そのモードになったってことだな」
「そ、それじゃ、さっきの勝利は無駄だったってこと!?」
僕はソード達に騙されたと思ってちょっとムッとした感じにスツーカに聞いた、するとスツーカは・・
「こっちに文句言うなよ、さっきの勝利が無駄じゃないぞ、強制的に集合体にさせる効果があった、こんどの形態が最終形態だから、これで勝利すれば完全勝利ってことだ」
「完全勝利・・」
「まぁ、ヤツらが覚醒する前に多少ダメージを与えておくか・・」
「覚醒する前?」
「あぁ、ヤツらは集合体になるためにそれぞれの自芽のようなモノを消し去る必要があって、それにやや時間が掛かる、それが済むと覚醒して集合形態として活動できるんだ」
「面倒なんだね」
「まぁな」
そう言いながらスツーカは後席のスライドドアからルーフに移ってなにやら詠唱を始めてる、でも運転してる僕にはスツーカがなにをしてるのかはっきり判らない。
アルファードのルーフに乗ったスツーカは両腕を広げながら詠唱してる。
(ここでわたしがソード達を殲滅するのは容易、しかし、それではこいつらの為にならないし、面白くない・・だからここはそこそこのダメージにとどめておくのが正解だな)<スツーカの心の声
(スツーカ、何する気なんだ?)
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