第284話 ~召ばれた理由って何?~

~召ばれた理由って何?~


 今、僕たちのいるリンシャンの町はカリナミで撃退した有力魔族エンキの指揮と思われる魔物と魔族の襲撃を受けてる真っ最中の町、そこに入るなりいきなり魔物と遭遇、想定はしていたけど、こうも早々に戦闘になるとは・・・

 

 初戦で僕は勢いにまかせて、ブレードルミナーを連射して体力を削ってしまい、結果的にエレーナ達に迷惑を掛けてしまった。

 そんな経験で僕も戦い方を改めて、効率のいいブレードルミナーの使い方を考案、まぁ単純なことなんだけど、2戦目ではイイ感じに戦えたと思う。


「ユウト、一撃で何匹もの魔物を倒すなんて、考えたわね、偉いわ!」

「まぁね、 僕も初戦の失敗から学んだってことかな、アハハ」

 僕は魔物との角度を見て、ちょうど魔物が重なって見える位置でブレードルミナーを撃つよう工夫しただけなんだけど、たったそれだけでも効果は絶大で、倒した魔物の数の比べて体力の疲弊感はあまり感じない・・・

 そして、僕のまわりではエレーナやカリーナ達が次々に魔物を葬っている。

バシュ~~ン! グヮ―ン!

 

数分後・・・

「だいたい片付いたかしら?」

「えぇ、ちょっと数が多かったから手間掛かっちゃったわね、ウフッ」

「後から後から出てくるから、ホント面倒だったわ~」

 今回、最終的に倒した魔物は40体ほどだった、しかし、エレーナやカリーナ巫神達は全員何事も無かったかのように涼しい顔でニコニコしてる。

 倒された魔物の骸はそこに残らずに、その場で炭のように真っ黒になり、細かい粒になって風に飛ばされ消えていった。

「あんなにいた魔物が全滅って・・・エレーナ達、凄いな・・」

 僕がつぶやいてるとスツーカが僕の横に来て、

「ユウト、おまえだって頑張ってたよ、いいぞ、これならこの世界に召ばれた価値がるってものだよ、アッハハハ~」

「ん? 召ばれた価値って?」


 まずは全員で魔物を倒し、廃墟も同然なほどに荒らされてしまった町をその中心へと進む僕たち、この先はもっと強い敵がいるはず・・

「集中しないと・・」

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