亡者蔓延る残酷な世界で孤独な亡国騎士と魂送りの奴隷少女が出逢いを果たす
- ★★★ Excellent!!!
全話読了し、レビューコメント失礼致します。
御作は国を失い、ただ戦うことを糧に生きる孤独な騎士がひとり奴隷少女と出逢い、すれ違いながらも心を通わせていくお話です。
物語の舞台は亡者が跋扈する世界。生者の血肉を喰らう危険な存在と、それらを倒す術を持つ『魂送り』という存在がいる。
荒野の中、主人に見捨てられた奴隷少女は亡国の騎士に命を救われる。名もなく、文字も書けなかった奴隷少女に与えられた名前はメル。
亡者を倒す唯一の手段である『魂送り』も真似事程度にしか出来なかった彼女が、彼との出逢いを通じ、周りの人々に支えられて成長していく様を見届けてほしいと思います。
そして、もうひとりの主人公のアスター。彼が抱える心の闇と過去。それが明らかになっていく度に、彼の本当の人間性と本音が浮き彫りになり、物語は面白さを加速させていきます。
シビアな世界観ですが、確かな人情もあり、心温まるエピソードもあります。
ぜひ、最後まで手に取って頂きたい作品です!