葬送のレクイエム──亡霊剣士と魂送りの少女

深月(みづき)

プロローグ

プロローグ

 生者の世界を指し示す、金色の羅針盤。

 死者の世界を指し示す、銀色の羅針盤。


 時の砂時計は、生者の刻から死者の刻へとこぼれ落ち、二度と戻らない──……はずだった。


 ──ひとりの青年が、忘却レテの河を渡るまでは。

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