第6話

「白木さん、これお願い。」


レジに入った途端店長に押し付けられたチョコの発注書。

ロッカールームでチラ見したのよりも30個多かった。

え?嘘でしょ?こんなに売れる訳ないのに。


「店長、去年半分くらい売れ残りましたけども…」

「大丈夫!有名なパーティなんとか監修らしいから売れるよ!」

「それパティシエなんじゃ…」


言いかけた言葉を聞こえないフリして店長は上がって行ってしまった。

これは気合い入れて売るしかないんじゃ?

売り上げが悪いと不機嫌になるので、店長のご機嫌取りは精神的にキツい。

そして誰もフォローしてくれないのだ。


ピンポーン


憂鬱な気持ちを抱えたまま業務開始だ。

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