彼じゃなくて彼女です
紫水蜜未
第1話
繋いでる右手を不意に強く引っ張られて、キスをされる。
「ちょっと…、誰かに見られたらどうするのよ」
「大丈夫、暗いし人通りも少ないし」
そう言って彼女はいたずらっ子の顔をして舌をぺろっと出しておどける。
2人の吐く息が混ざりあって夜空に消えていく。
新しい年の始まり。仕事終わりのいつもの道。
わたし達の身長差はだいたい20cmくらいだ。
嬉しそうに歩く彼女の横顔を見上げて、綺麗だなぁと感じる。
出会ってもうすぐ3年が経つのね。
こうして変わらず隣に居られることにしあわせを噛み締めながら、帰路に着く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます