第5話

毎日寒い日が続く2月。

出勤日数も減るから懐も寒くなる。

もうすぐしたらバレンタイン。

こないだの節分はお休みだったので今年は精神やられずに済んだ。

震えながらロッカールームで着替えてたら、ふとチョコの発注書が目に留まった。

テーブルに両手をついて溜息もついた。


「今年はチョコいくつ売れ残るんだろうなぁ。」


そういえばいつも来てくれるツナマヨ美女は誰かにチョコあげるんだろうか。

そりゃ彼氏くらい居るよね。わたしと違って。

相手が居る時は毎年作ってたなぁ。

そこまで下手ではないので喜んでくれてたっけ。

テーブルの上の作りかけのPOPを横目に見て、入店のチャイムと共に勤務時間開始だ。

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