第3話
白のタートルネックのニットと黒デニムのロングスカート。
温度差で曇る眼鏡の奥の目は他の商品に目もくれず、すごいスピードでレジに烏龍茶とツナマヨおにぎりを置いて無言でポイントカードを差し出してくる。
「いつもありがとうございます。220円になります。」
「IDでお願いします。」
彼女の落ち着いたハスキーボイスが耳に響く。
今日はイヤリングしてないんだな。
髪もいつもよりはねてる気がするなぁ。
もしかして寝坊したのかな?
なんて想像しながら手を動かす。
マスクもしてるからどんな顔してるのが分かんないけど絶対美人だよね。
荒れてる心が少しづつ穏やかになるので、ある意味推しなんだろうなぁ。
「ありがとうございまーす!またお願いします!」
少し猫背気味の背中を横目で見ながらタバコの在庫を確認した。
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