八景というより、八卦と読んだ。太宰治に対しては、三島由紀夫とおなじ感想をもつものだが、不思議と太宰治に縁のある場所に縁がある。太宰治のかつての住居のあった地域に住んでいたことがあるし、彼の作品の舞台になったところへいっている。川端康成の言ではないが、健康的な生活を志した方がよかったろうと思う。それは全てまともに捉えてではなく。多分にフィクションというのか、虚構を交えているのを判りながら、あえて言っている。そういう創作はいらないと思うものだから。東京ではなく、もっと空気のよいところであればよかったのかもしれぬ、と思う。
何十年かぶりに読み返した。太宰さんの壮絶な二十代にあらためて驚愕。やっぱこの人すげえや。普通の人はまねできない。
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