想いをのせて奏でるのでしょう

ソロは多くを望まなかった。
地位も名誉もなにも望まず、演じ奏でていただけ。

想いを旋律へ乗せ、表現していただけ。決して誉れ多いものではなかったが彼はそれで満足していた。
そうして死を迎えた先に出逢ったのがニジヰロ楽団という不思議な楽団。
彼はその一員となり彼らと共に、音楽と共に黄泉とも銀河とも取れる不可思議な世界を渡り歩く。

──そうして生前と同じく、無心でチェロを弾き続けた彼の前に現れたのは初老の男性。

この出会いが、物語を大きく動かすのです。


ソロの奏でた音色が、物語が語るものはなんなのか。
童話を思わせる優しい語り口調の中、それは確かに記され、奏でられています。
どうぞ耳を済ませ、倖の音色をお聞きください。

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