ずっと気になってた学園ミステリです。
Twitterでですね、こちらの登場人物のFAを拝見した時に、「真面目そうな眼鏡ちゃんとチャラついた男子の組み合わせだと!?……推せる!!」そう思い、ずっと気になっておりました。
何せこちら、ミステリですから。やはり読むのには環境も大事(私は)。
じっくり読みたい。
まぁ確実にトリックも犯人もわからないだろうけど、それでも自分なりに脳内でああだこうだやりながら読みたい。
そんなこんなで先日から読み始めたんですけど。
えっもう全然わからん。
冷静に考えて三重密室なんて無理でしょ。ドラ〇もんの『通り抜けフープ』が二つ無いとさ!!
そう思いながら読み進めていくわけですが……。
舞台となる『県立時宗院高校』、こちら、かなりの進学校でございます。てことはまぁ眼鏡ちゃんは間違いなくここの生徒だな、と思ったわけですけど、何?!チャラ男君もここの生徒なん!?君、出来る子なのね?!ギャップ!!!!!!!(歓喜)
なんかもうストーリー部分ももちろんなんですけど、その辺のキャラについても大変美味しくてですね。推せる……!一見チャラついたお馬鹿っぽい子が実は出来る子なの推せるて……!
そう、それでですよ。
こちら、なんと読者への挑戦コーナーがあるのです。
読者への挑戦コーナーとは何ぞや、って思ったんですけど、キャラがね、「読者諸君、わかるかい?」ってこちらに語り掛けてくるんですね。ここで一旦推理をまとめる時間をとってもらえるわけです。何とも親切設計!
親切設計といえばですよ。
作者の飯田さんもです。
コメントで「もしかしたらこうかな?」「あの人が怪しいな」「むむ、このアイテムって?」などと書きますと、ちゃんと拾ってくれるし、何ならヒントもくれる!親切すぎる!お陰様で、全部はわからなかったけど、なんかちょっといい線までイケた感じでですね、なんていうの、「こんな難解なミステリなのに、私でもわかるかも!」って気になれるんですよね。私ほんと下手の横好きタイプだから、推理ものも好きではあるんですけどぜーんぜんわからないんですよ。わからないけど、こう、手を差し伸べてくれてね、マイナスの位置から0まで引っ張り上げてくれるんですね。助かる(笑)
まぁなんていったってミステリですから、ここであれこれ書いてネタバレしたら偉いことなので、内容にはほぼ触れないレビューになってますけど、ほんとこれだけは。
キャッチ!
終盤でわかるんですよ、キャッチの意味に。
キャッチでババーンと出てるから大丈夫だろうって思っていま書いてますけど、マジで、あぁほんとにこれは開けてはいけなかったんだな、って。
ぞくっとしますよ。私こういう、後々、キャッチに繋がる展開が好きなんですよ。作中の終盤の台詞とか、「あっこれキャッチ!」って展開がたまらなく好き。
最初は印象最悪だったはずの『しゅうすみ(秀平&花純)』コンビですけど、もしや事件を解決する度にこの関係も……?なんてちょっとニヤニヤしてしまう、アオハル要素もあり、ミステリ好きの人も恋愛好きの人も楽しめるお話です!
さぁあなたも挑め!
化学部の麻生花純と園芸部の先崎秀平は共に合宿で密室事件に遭遇。
それぞれがそれぞれの視点から事件の謎を追い、やがて真相にたどり着く――。
化学捜査に興味を持ち、科学的な視点で物事を考える花純と、女好きで下心アリアリだけれど人間関係や心情から物事を考える秀平。
そんな性格も考え方も違う二人が、同じ壁にぶつかり悩み、事件を追っていく過程を、それぞれの視点で読めるスタイルはとても斬新で面白いです。
また、真相にたどり着いたとき、何重にも仕掛けられたそのトリックに、きっと驚かされると思います。
学園ミステリに限らず、バディものが好きな方、難解なトリックに興味がある方も十分楽しめる作品だと思います。
人の死なないライトミステリーが流行っているけれど、本作は死体から始まる本格的なミステリー。探偵役は高校生だけど、推理の先には濃厚な事実が……。
プロットがものすごく巧みですぐに引き込まれてしまいました。まず事件。そこから徐々に時を遡り、明らかになっていく事件の概要、人間模様。
読者が推理に参加できる点も見事で、私自身も楽しませてもらいました。(へっぽこ推理でしたが)
ダブル主人公もそれぞれキャラクターがたっていて、しかも役割が明確に分けられている点もうまい!トリックを暴く役、犯人を暴く役。バディものとしても面白い。そして青春の風も堪能。うん、一作で三度美味しい😋
未読の皆さんも、この濃厚なミステリーに挑んでみませんか?
ちょっとお硬い理系女子の花純と、女に目がないチャラ男の秀平。
お互い第一印象は最悪だっただろうに、犯人を探すうちに……まだまだ大人じゃない高校生の繊細で複雑な心模様や人間関係などなど、可能性あるコンビの変化もしっかり描かれた素敵な学園ミステリです。
合宿中に起きた密室殺人事件。いくら現場を目の当たりにしてしまったからといって、よほど被害者に思い入れがなければ普通の高校生なら──いや大人でも、自分で犯人を探そうと考えないはず。
でも、花純と秀平は高校生らしい動機で事件解明に挑みます。それぞれのルートで手がかりを集め推理していく二人。どちらか片方だけでは、事件の全容まではわからなかったかもしれない。お互いの足らない部分を埋める姿は、まさに凸凹コンビ。
主人公二人の活躍を応援するだけでなく、読者も事件の謎解きを楽しめる素晴らしい学園ミステリの新たな名コンビ誕生の瞬間を、ぜひともお楽しみください。
こちらはとある進学高校の密室で、教師が死亡している密室事件を解決するまでの爽快ミステリー作品です。
いわゆる学園ミステリーもので、主人公は男女の凸凹コンビ。
一人は女の子が大好きなチャラ男の秀平くん。
もう一人は科学に興味がある大人しめな女の子花純ちゃん。
この似ても似つかない二人のコンビが物語中を駆け抜けていきます。
また周囲の登場人物も非常に個性的で、会話でもかなり楽しませてくれます。
そしてこの楽しい謎解き!!
読者への挑戦部分が作中にあり、読んでいる人が皆、探偵になったような気分で主人この二人と一緒に、様々な情報を集めながら謎解きを楽しめる仕掛けにもなっています。
自身もその部分でかなり楽しめる事ができ、まるで謎解きゲームを行っているようなアミューズメントを楽しんでいる感覚となっていました。
作者さまにそれまでの推理内容をコメントすると何かヒントをもらえるかも!?
謎解きを楽しんだ分、解決編での答え合わせで、最高な興奮を味わえます。
男女バディな物語なので、じれったい部分もあり、学園ミステリーならではの楽しみもふんだんに盛り込まれており、その部分でも色んな読者さまに楽しめる作品になっています。
おすすめな1作です。
ぜひ多くの方にこのミステリーへ挑んでほしいです!!
いやー面白かったです!
すごくしっかりした正統派ミステリでした。
みんな大好き密室殺人。本作ではなんと、三重の密室の中で人が死んでいるという不可解な状況が発生します。
舞台はとある県立高校。謎に挑むのは二人の主人公、ちょっとチャラい男子生徒・先崎くんと、真面目な女子生徒・麻生さん。正反対の二人が、それぞれの視点からそれぞれのアプローチで犯人へと迫っていきます。
登場人物も多く、手がかりもたくさん出てきますが、テンポの良い文章で混乱なく読み進められました。
あの人が怪しいかも、この現象はどういう意味なの、あぁっ繋がりそう、でももう少しヒントが欲しい……とどんどん読み進めていくと、あっという間でした。
この「分かりそうで分からない」という塩梅が絶妙でしたね。でも手がかりを拾っていけば、ちゃんと謎が解けるようになっています。
二人が推理を披露し、犯人を言い当てるシーンのカタルシスは圧巻。
きちんと提示されていた伏線が全て見事に回収される気持ちよさがありました。
これだけいろいろあったにも関わらず、エピローグの爽やかさ軽やかさが最高でした。またこの二人の活躍を見たいと思えるラストでした。
本当に面白かったです! みなさんもぜひ、二人からの挑戦を受け取ってください!